太陽系外惑星 一覧と特徴、発見方法から最新の観測まで

太陽系の外には6000個を超える惑星が確認されています。ホットジュピターやスーパーアースなど、多様な系外惑星はどのように発見され、どんな特徴を持っているのでしょうか?

太陽系外惑星の一覧

太陽系外惑星の基本情報
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確認済み惑星数

2025年9月時点で6007個の系外惑星が正式に確認されています

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候補となる惑星

TESSなどの観測により7668個以上の惑星候補が確認待ちの状態です

発見の歴史

1995年にペガスス座51番星bが発見されて以来、30年で飛躍的に増加しました

太陽系外惑星とは、太陽以外の恒星の周りを公転する惑星のことです。1995年にスイスの天文学者ミシェル・マイヨールとディディエ・ケローが初めて主系列星を回る系外惑星「ペガスス座51番星b」を発見して以来、発見数は急速に増加しています。2025年9月17日時点で、NASAの太陽系外惑星アーカイブに登録されている確認済み惑星の数は6007個に達しました。

 

参考)太陽系外惑星

系外惑星の探査は、ケプラー宇宙望遠鏡やTESS(トランジット系外惑星探索衛星)の活躍により爆発的に進展しました。ケプラー宇宙望遠鏡は9年間の運用期間中に2600個以上の系外惑星を発見し、2018年に運用を終了しました。その後継機であるTESSは、2025年1月29日までに7372個の太陽系外惑星候補を発見し、そのうち604個が確認されています。TESSはケプラーが観測した領域の400倍となる全天の約200,000個の恒星を対象に観測を続けています。

 

参考)【人類が発見した太陽系外の惑星が6000個を突破】海に覆われ…

代表的な系外惑星データベースとして、京都大学が運営する「太陽系外惑星データベース」があり、これまでに発見されている系外惑星のデータ一覧や有名な系外惑星の情報を閲覧できます。また、NASAの太陽系外惑星アーカイブは、すべての公表された系外惑星の軌道要素、トランジットパラメータ、恒星パラメータなどを含む包括的なデータベースを提供しています。

 

参考)Redirecting...

太陽系外惑星の発見方法

 

系外惑星の発見には主に「間接法」と「直接法」の2つのアプローチがあります。間接法には視線速度法とトランジット法が含まれ、これらが現在の主要な発見手法となっています。

 

参考)https://www.jps.or.jp/information/docs/72_105.pdf

視線速度法(ドップラー分光法)は、惑星が恒星の周りを公転することで恒星がわずかに揺れ動く現象を、恒星の視線速度の変化から検出する手法です。惑星の引力により恒星が周期的に地球に近づいたり遠ざかったりすることで、恒星から届く光のドップラー効果による波長の伸び縮みが生じます。この微小な光の色の変化を高分散分光器で高精度に捉えることで、惑星の存在を発見します。視線速度法では惑星の質量や軌道周期を推定することも可能です。

 

参考)系外惑星の探し方 href="https://www.exoplanetkyoto.org/study/method/" target="_blank">https://www.exoplanetkyoto.org/study/method/amp;#8211; 太陽系外惑星データベース

トランジット法は、惑星が恒星の前を通過する際に恒星の光が周期的に減少する現象を観測する手法です。この「プチ日食」を捉えることで間接的に惑星の存在を証明します。トランジット法の優れた点は、単に系外惑星を発見するだけでなく、惑星の半径や大気組成など様々な情報を引き出せることです。ケプラー宇宙望遠鏡やTESS衛星は、このトランジット法を用いて膨大な数の系外惑星を発見してきました。

 

参考)系外惑星はどのようにして発見されてきたのか

その他にも、重力マイクロレンズ法、直接撮像法、アストロメトリ法など複数の発見手法が存在します。直接撮像された系外惑星はこれまでに100個足らずですが、主星から離れた位置にある惑星の発見に有効です。

 

参考)存在が確認された太陽系外惑星が6000個台に到達、NASAの…

東京エレクトロン:系外惑星はどのようにして発見されてきたのか
トランジット法や視線速度法の詳細な解説と、観測における課題について参考になります。

 

太陽系外惑星の種類と特徴

系外惑星は大きさや組成、軌道の特徴によっていくつかのタイプに分類されます。代表的なものには以下のような種類があります。

 

ホットジュピターは、木星ほどの質量を持つガス惑星でありながら、主星から0.015~0.5天文単位(224万~7480万km)しか離れておらず、表面温度が非常に高温になっている惑星の分類です。1995年に発見された初の主系列星を回る系外惑星「ペガスス座51番星b」がホットジュピターであり、この発見は天文学界に衝撃を与えました。ホットジュピターは主星に極めて近いため、公転周期が数日程度と非常に短いのが特徴です。例えば「TOI-2109b」は木星より一回り大きく、わずか16時間で主星を一周します。
参考)太陽系外惑星の一覧 - Wikipedia

スーパーアース(巨大地球型惑星)は、地球の数倍~10倍程度の質量を持ち、主成分が岩石や金属などの固体成分と推定される惑星です。厳密な定義はありませんが、地球よりも大きく海王星よりも小さい岩石質の惑星を指すことが一般的です。スーパーアースの起源としては、従来の地球型惑星の形成説だけでなく、ガス惑星の大気が中心星からの放射によって剥ぎ取られたクトニア惑星も含まれるという説があります。2025年には地球からわずか18光年先に地球の約3.8倍の質量を持つスーパーアース「GJ 251c」が発見されました。
参考)スーパーアース - Wikipedia

ホットネプチューンは、海王星(地球の約17倍)や天王星(地球の約15倍)くらいの質量を持つ系外惑星のうち、主星との距離が1天文単位以下の軌道を公転するものです。これらの惑星は中間的なサイズを持ち、ガス惑星と岩石惑星の境界領域に位置しています。
参考)【宇宙クイズ】初めて発見された主系列星を公転する系外惑星の種…

地球型惑星やスーパーアースは、特に赤色矮星周辺での発見が相次いでおり、今後の重要な観測ターゲットとして専門家から注目されています。惑星の密度や組成を正確に測定することで、その内部構造や形成過程を解明する研究が進められています。

ハビタブルゾーンと生命の可能性

ハビタブルゾーン(生命居住可能領域)とは、惑星の表面に液体の水が存在できる恒星からの距離範囲のことです。生命にとって液体の水が必須であることを前提とすると、このハビタブルゾーンの概念は宇宙望遠鏡や地上望遠鏡で生命が存在する系外惑星を探す際の重要な指針となります。

 

参考)ハビタブルゾーンの包括的な理解:系外惑星で生命の兆候を探すた…

古典的ハビタブルゾーンのモデルでは、カギとなる温室効果気体として二酸化炭素と水蒸気が想定されており、地球で働いている炭素循環機構が系外惑星でも普遍的に働いていることが前提とされています。しかし実際には、ハビタブルゾーンにある惑星に生命が存在できるかどうかは、中心星の活動性や惑星の質量、自転の様子、大気の量と組成などに大きく左右されます。

 

参考)複雑な生命体のハビタブルゾーンは従来の見積もりより広い - …

2019年には、ハビタブルゾーン内で恒星の回りを公転する太陽系外惑星「K2-18b」の大気中に、初めて水蒸気が検出されました。この発見は「驚異的」なものと評価され、地球外生命体探査の可能性を大きく広げました。K2-18bの大気中に存在する水蒸気量は、コンピュータモデリングのデータによると最大50%に達する可能性があります。

 

参考)https://www.bbc.com/japanese/49671076

2022年には、エリダヌス座の方向にある恒星LP 890-9を周回する超地球型惑星「LP 890-9c」が発見されました。この惑星は恒星のハビタブルゾーンにあり、発見者らは天文学者に知られている居住可能性のある地球型惑星の中で2番目に期待できるターゲットだと述べています。

 

参考)エリダヌス座に「超地球型」太陽系外惑星発見、居住可能性は2番…

生命の兆候は、系外惑星の大気観測を通して、表面に大量の液体の水が存在する惑星において発見される可能性が高いとされています。少量の水しか持たない乾いた惑星では、生命の兆候を大気観測から発見することは実質的に不可能です。今後10年以内に、ジェームズ・ウェッブ宇宙望遠鏡などの新型望遠鏡によって、系外惑星の大気中に生命が排出した可能性のあるガスが含まれているかどうかが明らかになるかもしれません。

地球生命研究所:ハビタブルゾーンの包括的な理解
ハビタブルゾーンの定義と生命探査における最新の研究成果について詳しく解説されています。

 

日本人が発見した太陽系外惑星

日本の天文学者たちも系外惑星の発見において重要な貢献を果たしてきました。岡山天体物理観測所の188cm反射望遠鏡を使った観測プロジェクトでは、複数の系外惑星が発見されています。

 

参考)系外惑星に名前を付けよう

2003年には、HD 104985(きりん座)を周回する惑星が岡山天体物理観測所188cm反射望遠鏡によって発見され、これが日本初の系外惑星発見となりました。その後、2007年には佐藤文衛氏らのグループがアイン(おうし座イプシロン星)を周回する惑星を視線速度法で発見しました。2008年には同じグループが、わし座クサイ星、アンドロメダ座14番星、いるか座18番星を周回する惑星を相次いで発見しています。

 

参考)https://tenkyo.net/exoplanets/wg/exoplanet.html

すばる望遠鏡も系外惑星研究に大きく貢献しています。2005年にはすばる望遠鏡などの国際協力チームにより、ヘルクレス座の方向約250光年先に「HD 149026 b」という土星サイズの高温ガス惑星が発見されました。この惑星は中心星からの距離が水星の軌道半径の10分の1しかなく、わずか2.9日で公転しています。

 

参考)「灼熱の土星」型の系外惑星で大気から水蒸気の証拠を検出 - …

2020年には、東京大学の研究チームがTESS宇宙望遠鏡と地上望遠鏡の連携により、太陽系の近傍に地球の1.7倍の大きさを持つ惑星「TOI-2285b」を発見しました。さらに2020年代には、東京大学の大学院生が中心となって一度に44個もの新しい系外惑星を発見(実証)し、これは日本国内で最多の発見数となりました。

 

参考)太陽系の近くに低日射の小型系外惑星を発見

国際天文学連合(IAU)は2015年に、太陽系外の惑星系の名前を世界中の人たちに付けてもらうキャンペーンを実施しました。この中には日本人が発見した惑星系も7つ含まれており、一般投票によって固有名詞が付けられました。

星座との関連で見る系外惑星の分布

系外惑星は全天のさまざまな星座の方向に分布しており、星座ごとに興味深い惑星が発見されています。夜空の星座を眺めながら、遠くの惑星系に思いを馳せることは、天体観測の新たな楽しみ方といえるでしょう。

 

ペガスス座には、1995年に発見された歴史的な系外惑星「ペガスス座51番星b」があります。この惑星は主系列星を回る最初に発見された系外惑星として知られ、太陽系外惑星研究の幕開けを告げる存在となりました。​
おうし座のアイン(イプシロン星)を周回する惑星は、2007年に岡山天体物理観測所188cm反射望遠鏡を使って発見されました。ふたご座の1等星ポルックス(ベータ星)にも惑星が発見されており、私たちが肉眼で簡単に見つけることができる明るい恒星を回る惑星として注目されています。​
ヘルクレス座の方向約250光年先には「HD 149026 b」という土星サイズの高温ガス惑星があり、すばる望遠鏡などによって2005年に発見されました。また「TOI-7149 b」という惑星も同じヘルクレス座の方向に発見されています。
参考)2025年に発見された太陽系外惑星の一覧 - Wikiped…

エリダヌス座には、イプシロン星を周回する惑星や、2022年に発見されたハビタブルゾーン内の超地球型惑星「LP 890-9c」があります。かに座55番星は5つの惑星を持つ多惑星系として知られています。​
みなみのうお座の1等星フォーマルハウトを公転する「フォーマルハウトb」は、明るい恒星を回る惑星として有名です。りゅう座には「エダシク(イオタ星)」や「42番星」を周回する惑星が発見されています。​
星占いで使われる黄道十二星座の中では、やぎ座に「WASP-154b」、おとめ座にパルサーPSR 1257+12を周回する3つの惑星、おおぐま座47番星には2つの惑星が発見されています。これらの惑星は、私たちが親しんでいる星座の背景に、想像を絶する多様な世界が広がっていることを教えてくれます。

占星術に興味がある方にとって、各星座の方向にどのような系外惑星が存在するかを知ることは、宇宙への理解を深める新たな視点となるでしょう。ホロスコープで重要視される惑星(水星、金星、火星、木星、土星など)と同じような名前を持つ系外惑星も多く、星座と惑星の関係性をより身近に感じることができます。

 

 


系外惑星の事典