ペガスス座 神話と構成する星 秋の四辺形 M15 球状星団 見つけ方

秋の夜空を彩るペガスス座は、ギリシャ神話の天馬と美しい星々が織りなす魅力的な星座です。神話の世界と実際の星座の姿、そして見どころとなる天体を知ることで、夜空の楽しみ方が広がります。あなたもペガスス座の魅力を探してみませんか?

ペガスス座の神話と構成する星

ペガスス座の特徴
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翼を持つ天馬の姿

ギリシャ神話に登場する白銀の翼を持つ伝説の馬ペガススを表した秋の代表的な星座

秋の四辺形

ペガスス座のα星・β星・γ星とアンドロメダ座α星で作られる大きな四角形が目印

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美しい球状星団M15

ペガススの鼻先に位置する壮大な球状星団で、双眼鏡や望遠鏡で観察できる見どころ天体

ペガスス座の神話 メドゥーサの血から生まれた天馬

 

ペガスス座は、ギリシャ神話に登場する翼を持つ天馬ペガススの姿を表した星座です。ペガススが誕生したのは、勇者ペルセウスが怪物メドゥーサを退治した際、その首を切り落としたときに流れ出た血が岩にしみこんだ瞬間でした。雪のように白く銀色の翼を持つペガススは、高くいななきながら岩から飛び出したと伝えられています。

 

参考)ペガスス座ってどんな星座?【神話も紹介】

生まれたペガススは、知恵の神アテナに飼い慣らされ、ヘリコン山に住む芸術の神々に与えられました。その後、ペルセウスを背中に乗せ、アンドロメダ姫を怪物から救う活躍をしたことでも知られています。ペルセウスとともに多くの冒険を経験したペガススは、天馬として人々の記憶に深く刻まれることになりました。

 

参考)http://www.ksky.ne.jp/~tatsuo/sinwa/pegasusu.htm

ペガスス座の神話 ベレロポンと怪物キマイラ退治

ペガススが最も有名な活躍を見せたのは、コリントの若き王子ベレロポンによる怪物キマイラ退治の物語です。キマイラは頭が獅子、胴が山羊、尾が蛇という奇怪な姿をしており、口から火を吐いて森や村を焼き尽くし、人間や家畜を食べていました。予言者からペガススの力が必要だと告げられたベレロポンは、アテナの神殿で祈りを捧げました。すると夢の中にアテナが現れ、天馬が好む金のくつわを授けてくれたのです。

 

参考)http://www.bao.city.ibara.okayama.jp/stardb/sky/data/sky0075.html

ベレロポンはそのくつわを使ってペガススをなつかせ、縦横無尽に天空を駆けてキマイラを倒すことに成功しました。しかし大いに武勇を高めたベレロポンは、次第に自分の力を過信するようになり、ついにはペガススに乗って神々が住むオリュンポスの山に昇ろうとしました。これに怒った大神ゼウスは一匹のアブを放ち、刺されたペガススが暴れてベレロポンを地上に振り落としました。ペガススはそのまま天に駆け上がり、星座となったと伝えられています。

 

参考)https://www.stellatheater.com/k/guide/html/peg.html

ペガスス座を構成する星 秋の四辺形と主要な恒星

ペガスス座を特徴づけるのは、「秋の四辺形」または「ペガススの四辺形」と呼ばれる大きな四角形です。この四辺形は、ペガスス座のα星マルカブ(2.48等)、β星シェアト(2.4等)、γ星アルゲニブ(2.8等)、そしてアンドロメダ座のα星アルフェラッツで構成されています。四辺形の内側には明るい星がほとんどないため、都市部でも比較的容易に見つけることができる特徴があります。

 

参考)ペガスス座 - Wikipedia

星座で最も明るいのはε星エニフで、2.4等の明るさがあります。α星マルカブの名前は、アラビア語で「馬の背(肩)」を意味する言葉に由来し、β星シェアトは「すね」、γ星アルゲニブは「馬の翼」を意味します。これらの恒星名は、アラビアの天文学者たちがペガススの身体の各部位に由来して名付けたもので、星座の形を理解する手がかりとなっています。2023年10月現在、国際天文学連合によって15個の恒星に固有名が認証されています。

 

参考)ペガスス座|星や月|大日本図書

ペガスス座の恒星と星座の詳細情報(大日本図書)

ペガスス座の球状星団M15と天体の見どころ

ペガスス座には、見ごたえのある球状星団M15(NGC 7078)があります。M15は星座絵でペガススの鼻先の位置にあり、見かけの明るさは6.2等、視直径は18分角と非常に大きく明るい天体です。地球からの距離は約33,600光年で、実際の直径は約175光年に及びます。双眼鏡や望遠鏡で観察すると、数十万個もの星が密集している壮大な姿を楽しむことができます。

 

参考)M15(球状星団、ペガスス座)

この球状星団の特徴は、中心部に向けて直線的に星の密度が上昇していることです。その結果、核の密度は極めて高くなっており、中心部からX線の放射が検出されていることから、中心には銀河と同様に大質量ブラックホールがあるのではないかと考えられています。さらにM15の内部には「Pease1」と呼ばれる惑星状星雲が存在しており、球状星団内部に惑星状星雲が見つかっているのはM15とM22だけという貴重な天体です。ただし視直径が約1秒角と極めて小さいため、高性能な機材が必要となります。

球状星団M15の詳細情報(Wikipedia)

ペガスス座の見つけ方と観察の時期

ペガスス座は秋の夜空を代表する星座で、10月下旬の午後8時頃に南中し、天頂付近に位置します。見つけ方は非常に簡単で、まずカシオペヤ座のW型の星の並びを探し、そこから南に視線を移すと秋の四辺形が見つかります。四辺形の内側には明るい星がほとんどないため、空が多少明るい都市部でも比較的容易に確認できます。

 

参考)ペガスス座 秋の夜空を代表する星座 - 東京星空ガイド

秋の四辺形を見つけたら、台形の脚に当たるγ星とアンドロメダ座α星を結ぶ線、そしてβ星とα星を結ぶ線をそれぞれ延長すると、その直線が交わる辺りに北極星を見つけることができます。この方法を使えば、北の方角を確認することもできます。ペガスス座は古くから知られている星座で、トレミー48星座の1つに数えられています。秋の夜空観察の中心的な存在であり、その特徴的な形状から初心者でも見つけやすい星座となっています。

 

参考)「ペガスス座」の意味や使い方 わかりやすく解説 Weblio…

主要な星の明るさ比較表

星の名称 バイエル符号 等級 特徴
エニフ ε星 2.4等 ペガスス座で最も明るい星
マルカブ α星 2.48等 「馬の背」を意味する青色巨星​
シェアト β星 2.4等 「すね」を意味する恒星
アルゲニブ γ星 2.8等 「馬の翼」を意味する脈動変光星


ペガスス座は、神話の世界と実際の星空が融合した魅力的な星座です。勇者ペルセウスやベレロポンの物語を思い浮かべながら、秋の四辺形や球状星団M15を観察すると、夜空への興味がさらに深まります。🌟 秋の澄んだ夜空に輝くペガススの姿を、ぜひご自身の目で確かめてみてください。

 

 


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