秋の四辺形 星の名前と構成する星座の見つけ方

秋の夜空に輝く四辺形の星々には、それぞれどんな名前がついているのでしょうか?ペガスス座とアンドロメダ座を結ぶこの特徴的な四角形の秘密を解説します。その星の名前の由来や見つけ方を知りたくありませんか?

秋の四辺形 星の名前と構成星座

秋の四辺形を構成する4つの星
ペガスス座の3つの星

マルカブ、シェアト、アルゲニブの3つが天馬の胴体を形成

アンドロメダ座のアルフェラッツ

四辺形の北東角を担う王女の頭部の星

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2等星と3等星の組み合わせ

周囲に明るい星が少ないため意外と目立つ四角形

秋の四辺形を構成する星の名前

 

秋の四辺形は、ペガスス座の3つの星とアンドロメダ座の1つの星で構成されています。ペガスス座α星マルカブ、β星シェアト、γ星アルゲニブ、そしてアンドロメダ座α星アルフェラッツという4つの星が、少し歪んだ四角形を描いています。

 

参考)秋の大四辺形|やさしい88星座図鑑

マルカブは「馬の鞍」、シェアトは「足のつけね」、アルゲニブは「わき腹」、アルフェラッツは「馬のへそ」という意味を持つアラビア語由来の名前です。これらの名前からも、ペガススが逆さまの姿で描かれていることがわかります。

 

参考)https://www.astroarts.co.jp/special/2006autumn/constellation-j.shtml

明るさは2等星と3等星で構成されており、夏の大三角ほどの輝きはありませんが、周囲に明るい星が少ないため意外と目立つ存在です。

 

参考)秋の星座 小中学生向け天文学習コーナー ぐんま天文台

秋の四辺形の見つけ方と観測時期

秋の四辺形を見つけるには、まずカシオペア座のW字型を手がかりにするのが効果的です。カシオペア座から南に目線を移していくと、四角形の形が見えてきます。

 

参考)秋の星空観察は、星座の神話に注目!秋の四辺形のアンドロメダ座…

10月上旬であれば21時頃、10月中旬は20時頃、10月下旬は19時頃に、東の空高くに四角形を見つけることができます。天頂からやや東寄りの位置に現れるため、見上げやすい位置にあります。

 

参考)秋の四辺形|月と星|暦生活

南東の空を見上げると、ペガスス座とアンドロメダ座がひとつづきになって観測できます。街中では2等星以上の明るい星しか見えにくいため、秋の四辺形の存在がより際立ちます。
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秋の四辺形とペガスス座の関係

秋の四辺形は「ペガススの大四辺形」や「ペガススの四辺形」とも呼ばれています。これは四角形がペガスス座の胴体部分にあたるためです。

 

参考)秋の四辺形(しへんけい) - 秋の星座 - 星空 - Yah…

ペガススは頭を下にして逆さまの姿になっており、四辺形の南西の星から首が伸びて馬の顔の形に星が並んでいます。北西の星からは前足が伸びる形で星座が構成されています。

 

参考)https://www.hirahaku.jp/hakubutsukan_archive/tenmon/00000022/29.html

興味深いことに、四辺形の北東に輝く二等星アルフェラッツは、かつてペガスス座δ星として扱われてきましたが、1929年の国際天文連合(IAU)総会で星座の境界線が決められた際、正式にアンドロメダ座の星として確定しました。

 

参考)秋の星空の楽しみ方 - ウェザーニュース

秋の四辺形とアンドロメダ座の星

アンドロメダ座は秋の四辺形に隣接して輝いており、四辺形を構成する星の一つであるアルフェラッツが王女アンドロメダの頭部にあたります。

アルフェラッツを頭としてアルファベットの「A」の形に星を結んでいくと、比較的簡単にアンドロメダ座を見つけることができます。ほぼ等間隔で並ぶ3つの星を結ぶとアンドロメダ座の体の部分になります。

アルフェラッツは2.06等級の明るさを持ち、地球から約98光年の距離にあります。表面温度は約13,800Kで太陽よりもかなり高温であるため、青白い特徴的な輝きを放っています。

 

参考)アンドロメダ・アルファ オンライン無料チャット - Skyw…

秋の四辺形から探すアンドロメダ銀河

秋の四辺形は、アンドロメダ銀河を見つけるための重要な目印となります。アンドロメダ銀河は肉眼でも観測可能な天体で、秋の星空観測のハイライトの一つです。

 

参考)🌌【秋の夜空】アンドロメダ銀河を肉眼で見よう!初心者でも簡単…

アルフェラッツから東の方向に辿っていくと、オレンジ色のアンドロメダ座δ星が見えます。さらにアルフェラッツ→δ星→ミラク→ミュー星→ニュー星の順で辿っていくと、アンドロメダ銀河に到達できます。

 

参考)アンドロメダ銀河の位置と探し方。スターホッピングで見つける方…

カシオペア座の一角目からアルフェラッツまでの距離を、アルフェラッツの先へ真っ直ぐ3倍伸ばし、そこから90度右にさらに1つ分移動した位置にアンドロメダ銀河があります。双眼鏡や望遠鏡を使えば、より明瞭に観測できます。

秋の四辺形に関連する神話と天馬ペガスス

ペガススはギリシャ神話で勇者ペルセウスが怪物メデューサの首を切り落とした時、飛び散る血しぶきの中から、あるいは血が岩にしみこんだ時に生まれたとされる天馬です。

 

参考)秋の夜長はギリシャ神話の星々と語り合いましょう

雪のように白く、銀色の翼を持つペガススは、勇者ペルセウスを乗せてアンドロメダ姫を助ける神話に登場します。その後、女神アテナの神殿で飼いならされ、コリント国の王子ベレロフォンがキメラ退治に挑む際にも活躍しました。

 

参考)https://ryutao.main.jp/mythology_52.html

ペーガソスという名前はギリシャ語で「泉」または「水」を意味するΠηγαί(pegai)に由来するとされています。ペーガソスはムーサたちの住むヘリコン山で、岩を蹄で撃って泉を湧かせたという伝説が残されています。

 

参考)ペガスス座 - Wikipedia

興味深いことに、ギリシャ時代にはこの星座は単に「馬座」とされていました。いつの間にか翼が生えてペガススになった経緯は明確ではありませんが、神話と星座が結びついて現在の形になったと考えられています。

 

参考)ペガスス座 秋の夜空を代表する星座 - 東京星空ガイド

秋の星座神話では、ペガスス座、アンドロメダ座、ペルセウス座、カシオペア座、ケフェウス座など、同じ神話に登場する星座が数多く見られるのが特徴です。

アストロアーツの秋の星座ガイド
秋の四辺形を中心とした星座の詳しい解説と見つけ方が掲載されています。

 

国立天文台 今月の星空
最新の天文現象と秋の星座の観測情報を提供する国立天文台の公式ページです。

 

 


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