アトリア星意味と誕生星座の特徴や観測

南天に輝くオレンジ色の恒星アトリア。みなみのさんかく座で最も明るいこの星には、どんな天文学的特徴と誕生星としての意味があるのでしょうか?

アトリア星の意味と特徴

アトリアの基本情報
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みなみのさんかく座で最も明るい星

視等級1.91等の2等星で、地球から約391光年の距離にあるオレンジ色の巨星です

名前の由来

Alpha Trianguli Australisの頭文字を略して「Atria(アトリア)」と名付けられました

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観測可能な地域

天の南極に近いため、日本では沖ノ鳥島からしか観測できない南天の星です

アトリアの名称と由来

 

アトリアという固有名は、学名Alpha Trianguli Australis(みなみのさんかく座アルファ星)の頭文字を取って略したものです。この名前は1899年に刊行されたリチャード・ヒンクリー・アレンの著書『Star Names - Their Lore and Meaning』に記載されていないことから、20世紀になって広まった比較的新しい名称と考えられています。学名の略称は「α TrA」で表記されます。

 

参考)みなみのさんかく座アルファ星 - Wikipedia

みなみのさんかく座自体も新しい星座で、1922年5月にローマで開催された国際天文学連合(IAU)の設立総会で現行88星座のうちの1つとして正式に選定されました。星座名は「Triangulum Australe」、略称は「TrA」と定められています。新しい星座であるため、ギリシャ神話や古代の伝承は存在しません。

 

参考)みなみのさんかく座 - Wikipedia

アトリア星の天文学的特徴

アトリアは橙色の巨星で、視等級1.91等の明るさを持つ2等星です。地球からの距離は約391光年で、みなみのさんかく座を構成する星の中では唯一の2等星として際立った存在となっています。他の構成星であるβ星(ベータ星)とγ星(ガンマ星)はともに3等星で固有名詞を持っていません。

 

参考)みなみのさんかく座とは?見つけ方や見どころ

特筆すべき点として、アトリアはバリウム星に分類されており、金属量が太陽の約2倍もあるメタルリッチな恒星です。中心部ではヘリウムの核融合により炭素や酸素が生成されていると考えられています。また、G型主系列星または白色矮星との連星系を成している可能性を示す観測データがあります。太陽フレアや通常よりも高いX線放射など、このクラスの星には珍しい特性を示しており、若いG0 V型の恒星分類を持つ伴星の存在が示唆されています。

 

参考)みなみのさんかくれ href="https://www.hisour.com/fr/data/alpha_trianguli_australis/" target="_blank">https://www.hisour.com/fr/data/alpha_trianguli_australis/amp;#8211; HiSoUR Art C…

アトリア星の誕生星としての意味

誕生星占いにおいて、アトリアは12月5日の誕生星とされています。星言葉は「大局観ある時代感覚」で、部分から全体を推測して方針を決定する能力を持つとされます。また、別の資料では「情緒不安」「試行錯誤・実験」といった星言葉も伝えられており、探究心や実験精神を象徴する星としても解釈されています。

 

参考)http://playmate.nobody.jp/i/astrology/Triangulum%20Australis.htm

1月6日の誕生星としても知られ、その星言葉は「高潔な精神」とされています。自らの力で光り輝くオレンジ色の恒星という特性から、仕事や家事、育児などで頑張る人々が自らの力で輝くことを象徴する星としても解釈されることがあります。誕生星占いでは、その人の性格や運命的な特徴を表すものとして位置づけられています。

 

参考)アトリアとは、... - アトリア 【atria】姶良市まつ…

アトリア星の観測方法と見え方

アトリアを観測するには南半球に行く必要があります。北半球では北緯15度までしか観測できず、日本では最南端の沖ノ鳥島からしか見ることができません。南半球では、南向きに姿勢を取り、地平線とさそり座の赤い星アンタレスのちょうど中間あたりを見上げると、はっきりとした小さな三角形が見つかります。その西側には空で3番目に明るいアルファ・ケンタウリがあり、目印となります。

 

参考)https://starwalk.space/ja/news/july-constellations-guide

みなみのさんかく座は3つの明るい星々から成る二等辺三角形で、アトリアはその中で最も明るく輝いています。観測に適した時期は7月で、北緯15度から南緯90度の範囲で観測可能です。オレンジ色が美しい恒星として知られ、夏の夜空に独特の存在感を放っています。天の南極に近い位置にあるため、南半球の観測者にとっては周年で見ることができる星座の一部です。

アトリア星と明るい星々の比較

アトリアは全天で45番目に明るい星で、視等級+1.91等の明るさを持ちます。1等星と2等星の境界に位置する明るさで、オリオン座リゲルこいぬ座プロキオンなどの著名な1等星に次ぐ輝きを誇ります。地球から比較的近い距離にある有名な星と比較すると、シリウスが8.7光年、プロキオンが11.4光年であるのに対し、アトリアは391光年と遠方にありながらも明るく見えることから、本質的に非常に明るい星であることがわかります。

北天のさんかく座と比較すると、みなみのさんかく座の構成星は全体的に明るいという特徴があります。北天のさんかく座には3等星以下の暗い星しかないのに対し、アトリアは2等星として際立っています。この明るさの違いは、両星座の認識のしやすさにも影響を与えており、南半球ではみなみのさんかく座の方が見つけやすい星座となっています。

 

参考)みなみのさんかく座の神話と構成する星の見つけ方

同じ2等星の仲間には、ほ座のガンマ星やさそり座のサルガス、いて座のカウス・アウストラリスなどがあり、これらと同程度の明るさでありながら、南天の位置関係により観測機会が限られているため、日本では知名度が低い星となっています。

 

 


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