こぎつね座は1687年にポーランドの天文学者ヨハネス・ヘベリウスによって設定された比較的新しい星座です。この星座が作られた背景には、既に確立していたはくちょう座、や座、いるか座の間の空白を埋める目的がありました。元々は「Vulpecula cum ansere(ガチョウを咥えた小さなキツネ)」もしくは「Vulpecula et Anser(小さなキツネとガチョウ)」と呼ばれていましたが、現在では単に「こぎつね座」として知られています。
参考)こぎつね座ってどんな星座?【神話も紹介】
ヘベリウスの星座絵では、キツネがガチョウを加えている姿が描かれています。これは、近くにわし座やはくちょう座があったことから、ガチョウを仕留めたキツネをイメージしたものとされています。現在の星座絵でも、キツネがガチョウをくわえている姿が表現されています。
参考)こぎつね座とは?見つけ方や見どころ
古代ギリシア神話に基づく伝統的な星座とは異なり、こぎつね座は17世紀という近世に設定されたため、神話や伝説は特に伝わっていません。ヘベリウスは観測に基づいて星座を配置する実用的なアプローチを取っており、神話的背景よりも天球上の構成を重視していました。
参考)https://ryutao.main.jp/mythology_36.html
こぎつね座を構成する星は全体的に暗く、最も明るい星でも4等星という地味な存在です。夏の大三角の真ん中という目立つ場所に位置しているにもかかわらず、市街光のある都会では見ることができず、暗い夜空でも天の川の輝きに埋もれて見つけるのが困難です。
参考)こぎつね座
こぎつね座で最も明るい星はα星(アルファ星)で、4.44等級の赤色巨星です。このα星には「アンサー(Anser)」という固有名がついており、ラテン語で「ガチョウ」を意味する言葉に由来しています。これは、こぎつね座がかつて「こぎつねとがちょう座」と呼ばれていた名残です。
参考)こぎつね座 - Wikipedia
α星は8番星と広い見かけの二重星を形成しており、極めて離角が広いため、主星と伴星にそれぞれフラムスティード番号6と8が与えられています。この二重星の配置は、望遠鏡観測の対象として興味深い特徴となっています。こぎつね座の星々は固有の名前がついたものが少なく、星の並びも寂しい印象を与える星座です。
こぎつね座を見つけるには、まず夜空で明るく輝く夏の大三角を探すことから始めます。夏の大三角とは、こと座のベガ、わし座のアルタイル、はくちょう座のデネブを結んでできる三角形のことです。こぎつね座は、この夏の大三角の真ん中に位置しています。
参考)こぎつね座|やさしい88星座図鑑
具体的な探し方としては、夏の大三角を構成するベガ(こと座)とアルタイル(わし座)の間に注目します。また、はくちょう座の頭の部分から東側の翼にかけての領域に散らばった暗い星をつないでいくと、こぎつね座の形が見えてきます。特にはくちょう座のクチバシのそばの4等星から、右の羽の先に並んだ星たちがこぎつね座を形成しています。
観測に適した時期は7月から10月で、この時期に夜空で最もよく見えます。特に8月は梅雨明け後の絶好のシーズンで、20時から22時頃に天頂付近で観測できます。ただし、オペラグラスや小型の双眼鏡の助けを借りれば星をつなぎやすくなるため、観測道具の準備をおすすめします。
参考)夏の天の川観測ガイド:夏の大三角と夏の星座・星雲・星団を見つ…
こぎつね座を一躍有名にしているのが、M27亜鈴状星雲(NGC6853)です。この天体は、こと座のM57(環状星雲)の約5倍の広がりを持つ立派な惑星状星雲で、その姿が筋力トレーニングに使う鉄亜鈴(ダンベル)の形に似ていることから名付けられました。
参考)亜鈴状星雲(M27)
M27の明るさは7.6等級と、双眼鏡でも楽に見える明るさです。地球からの距離は約1,235光年で、見かけの大きさは意外に大きく、双眼鏡でも広がりのある光芒として観測できます。小型の望遠鏡を使えば、内部の様子や独特な形を楽しむことができます。
参考)亜鈴状星雲 - Wikipedia
この星雲は、かつて通常の恒星だった中心星が寿命を迎えてガスを放出し、その余熱で放つ紫外線によって蛍光灯のように光っている天体です。中心には12等級の星があり、星雲の大きさは100年間に6.8秒角ずつ拡大し続けています。惑星状星雲は色々な形状があってとても面白い天体で、M27はその代表的な例として天文ファンに愛されています。
参考)https://www.astroarts.co.jp/alacarte/messier/html/m27-j.shtml
アストロアーツの星座八十八夜「こぎつね座」
こぎつね座の見どころや観測方法について、詳しい解説と星図が掲載されています。
こぎつね座の名前からキツネを連想すると、東洋の神話に登場する九尾の狐を思い浮かべる人もいるかもしれません。九尾の狐は、年を重ねると妖力を増していき、次第に尻尾が9本まで増えると言われる存在です。中国や日本の伝承では、吉兆をもたらす神獣とされる場合と、人を惑わす妖怪とされる場合があります。
参考)こぎつね座「vulpecula (ブルぺクラ)」の探し方や神…
西洋のこぎつね座と東洋の九尾の狐という、全く異なる文化圏のキツネですが、どちらも人々の想像力を刺激する存在として興味深い対比を見せています。こぎつね座がガチョウを咥えた狩りの達人として描かれているのに対し、九尾の狐は霊的な力を持つ神秘的な存在として語られてきました。
星座を眺めながら、こうした東西の文化の違いを考えてみるのも、天体観測の楽しみ方の一つといえるでしょう。こぎつね座は神話を持たない新しい星座ですが、その名前から様々な文化的イメージを連想できる点で、観測者の想像力を刺激する魅力があります。
夏の夜空に広がる天の川の中で、小さなキツネがガチョウを咥えて静かに輝いている姿を想像しながら、双眼鏡で星座を探してみてはいかがでしょうか。M27亜鈴状星雲の美しい姿とともに、こぎつね座は夏の星空観測の隠れた名所となっています。

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