2025年、日本のフュージョン界を牽引し続ける伝説的なバンド「カシオペア」は、大きな変革期を迎えました 。キーボーディストの大高清美が個人的な事情により2024年12月に脱退し、2025年2月から新たに作編曲家としても名高い安部潤が正式メンバーとして加入しました 。この新体制への移行に伴い、バンド名は「CASIOPEA-P4」から結成当初の「CASIOPEA」へと原点回帰を果たし、ファンに大きな驚きと期待を与えました 。「第5期」カシオペアとして、彼らは新たな章の幕開けを告げたのです 。
現在のラインナップは、以下の4人です。
各メンバーはカシオペアとしての活動を主軸に置きつつも、ソロ活動や他のアーティストとのセッションなど、精力的に音楽活動を展開しています 。例えば、リーダーの野呂一生はフレットレスギターを用いたソロプロジェクトでも高い評価を得ています 。こうした個々の活動が、カシオペアという集合体にさらなる深みと化学反応を生み出しているのです。
新生CASIOPEAの始動については、以下の公式サイトで詳しく知ることができます。
CASIOPEA Official Web Site - News
カシオペアの歴史は、1977年にリーダーの野呂一生を中心に結成されたことに始まります 。1979年にアルバム『CASIOPEA』で鮮烈なデビューを飾ると、その高度な演奏技術とポップで親しみやすいメロディで、瞬く間に日本の音楽シーンにフュージョンブームを巻き起こしました 。特に、1982年リリースのライブアルバム『Mint Jams』は、彼らの評価を決定づける歴史的名盤として今なお語り継がれています 。「ASAYAKE」や「DOMINO LINE」といった楽曲は、時代を超えて愛される名曲です 。
バンドは長い歴史の中で、メンバーチェンジを繰り返しながら音楽性を進化させてきました。
そして2025年、キーボーディストの交代劇を経て、バンドは再び「CASIOPEA」という名を冠し、新たな一歩を踏み出したのです 。このバンド名の変遷は、彼らが常に進化を止めず、その時々の最高の音楽を追求し続けてきた証と言えるでしょう。
CASIOPEA-P4時代の活動については、以下のレーベルサイトでディスコグラフィーなどを確認できます。
カシオペアの黄金期を支えた元メンバー、櫻井哲夫(ベース)、神保彰(ドラムス)、向谷実(キーボード)の3人も、現在精力的に音楽活動を続けています 。特に注目すべきは、彼らが2021年に結成したバンド「かつしかトリオ」です 。
このトリオの結成は、長年のファンにとってまさに夢のような出来事でした。それぞれのメンバーの経歴は以下の通りです。
「かつしかトリオ」というバンド名は、3人がリハーサルを行っていたスタジオが葛飾区にあったことに由来します。彼らのライブでは、カシオペア時代の名曲も披露されることがあり、往年のファンを熱狂させています 。長年の時を経ても色褪せない三位一体のアンサンブルは圧巻の一言です。それぞれのソロ活動で培った経験が加わり、そのサウンドはより一層深みを増しています。
かつしかトリオの活動については、以下のニュース記事で詳しく紹介されています。
カシオペアの音楽的支柱であるリーダー、野呂一生 。彼の作曲家としての才能と、ギタリストとしての卓越した技術は、バンドのアイデンティティそのものです。彼の作り出すメロディは、フュージョンというジャンルにありながら非常にメロディアスで、一度聴いたら忘れられないほどのキャッチーさを持っています。これは、彼が様々な音楽から影響を受け、それを自身のフィルターを通して昇華させているからに他なりません 。「TAKE ME」のような楽曲のギターレクチャー動画も公開されており、その演奏技術の一端を垣間見ることができます 。
そんな野呂一生を語る上で欠かせないのが、彼の愛用するヤマハの「SG」シリーズのギターです 。デビュー以来、彼は一貫してヤマハ製のギターを使用し続けており、その関係は40年以上に及びます 。彼のサウンドは、ヤマハSGと共に作り上げられてきたと言っても過言ではありません。現在のメインギターも、SGのエッセンスを取り入れたシグネチャーモデルです 。
あまり知られていない事実として、野呂は「フレットレスギター」の探求にも早くから取り組んできました 。フレットレスギターとは、その名の通り指板にフレットがないギターで、ヴァイオリンのように滑らかな音程変化(ポルタメント)や独特なニュアンスの表現が可能です。彼は1979年のセカンドアルバム『SUPER FLIGHT』で既に特注のフレットレスSGを使用しており、2001年には全編でフレットレスギターをフィーチャーしたソロアルバム『UNDER THE SKY』をリリースするなど、常に新しい表現の可能性を追求し続けているのです 。この探究心こそが、彼を単なるギタリストではなく、真の音楽家たらしめている理由なのかもしれません。
野呂一生とヤマハギターの関係については、以下の記事で詳しく特集されています。
「カシオペア」というバンド名を聞いて、多くの人が夜行列車を思い浮かべるかもしれません。実際に、バンド名の由来が寝台特急「カシオペア」号であるという説は広く知られています 。しかし、その列車名の由来をさらに遡ると、夜空に輝く「カシオペヤ座」に行き着きます。この星座とバンドの音楽性には、実は興味深い共通点が見出せるのです。
カシオペヤ座は、北の空に「W」の字を描くように並ぶ5つの明るい星が特徴的な星座です。このW字の形は、古代エチオピアの王妃カシオペイアが椅子に座っている姿を表しているとされています。この星座が持つ物語性や、夜空でひときわ目立つその姿は、カシオペアというバンドの存在感と重なります。
ここで、少し視点を変えてみましょう。
バンド名の直接的な由来が列車名であったとしても、その根底にある星座の物語とバンドの歩みを重ね合わせてみることで、カシオペアの音楽がより一層、ロマンチックで壮大なものに感じられてきませんか? 夜空を見上げてカシオペヤ座を探すように、彼らの音楽に耳を傾ければ、きっと新たな発見があるはずです。