フェニックスラダーは、ベイブレードXシリーズの中でも特徴的な逆台形ブレードを持つスタミナタイプのベイブレードです。フェニックスラダー9-70Gは、アニメ「ベイブレードX」に登場するキャラクター「不○原バーン」の使用ベイとして2024年8月に発売され、不死鳥の翼をモチーフにした美しいピンクがかった赤色のデザインが特徴的です。
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このベイブレードの最大の特徴は、逆台形のブレード形状にあります。この形状により、相手ベイとぶつかった際に相手の姿勢を崩し、持久力を奪いながら自身の回転力を維持する独特の戦法が可能になっています。重量は34g台後半で、同じフェニックスシリーズのフェニックスウイングと比較すると軽量ですが、その分機動性に優れた戦い方ができます。
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ブレードの性能値は攻撃10、防御35、持久55となっており、スタミナタイプでありながら相手を攻撃できるハイブリッドな特性を持っています。標準装備のラチェット9-70は高さ70mmで、どんな高さの相手にも対応しやすい設計になっており、ピンクがかったスポーティーなカラーリングが施されています。
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フェニックスラダーの標準ビットは「G(グライド)」で、これが最大の特徴となっています。Gビットは低摩擦素材POM(ポリアセタール)を軸先に使用しており、ファスナーやカーテンレールなどスムーズな動きが求められる部品に使われる素材です。この素材により摩擦が極めて低く、滑らかで長い回転が可能になり、攻撃20、防御10、耐久55、ダッシュ15、バースト耐性30という優れたバランスを実現しています。
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参考)ベイブレードX ビット一覧
改造カスタマイズでは、フェニックスラダー5-70Uの組み合わせが注目されています。5系ラチェットで軸をしっかり取り、70の高さで逆台形の刃を活かす構成です。Uビットは「打って決める」タイプの攻撃的なビットで、フェニックスラダーの形状と相性が良いとされています。また、フェニックスラダー1-60GFというアタック特化カスタムも存在し、偏重心の1-60ラチェットとギヤフラットビットを組み合わせることで、スタミナタイプながら強力な攻撃力を発揮します。
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ベイブレードXのビットには様々な種類があり、L(レベル)ビットは3段階の高さを持つ軸先で低速・中速・高速の3パターンの攻撃速度を実現できます。WB(ウォールボール)ビットはBビットの軸先周囲を筒状の壁で囲い、ベイの傾きを抑える設計になっています。これらのビット選択により、フェニックスラダーの戦術は大きく変化します。
フェニックスシリーズには、フェニックスラダー以外にもフェニックスウイングとフェニックスフェザーという2つの主要なブレードが存在します。フェニックスウイング9-60GFは2023年12月に発売された最重量級のベイブレードで、メタルが塗装された重厚な3枚刃で相手を強烈に弾き、ギア形状の軸先による超スピードが合わさることで重量感あるXダッシュを可能にします。
参考)BX-23 フェニックスウイング9-60GF|製品情報|BE…
フェニックスウイングは重量があるため遠心力が働き、スタミナ勝負でもフェニックスラダーと良い勝負ができる性能を持っています。アタック運用する場合は、弾くブレードの形をしているフェニックスウイングの方が適しており、純粋な攻撃力ではフェニックスラダーを上回ります。
一方、フェニックスフェザーは軽量級のブレードで、3枚の軽量アッパー刃が高速攻撃を生む設計になっています。パーツ重量は33.5gで、攻撃50、防御20、持久30という攻撃特化型の性能値を持ちます。ドランソードに似た形状ですが、約1.5g軽いことで「弱い」と評価されることもありますが、その軽さがエクストリームダッシュの速度を生かした改造に適しています。
参考)https://hamusuke.com/beybladex-ux1205-phoenixfeather-review/
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フェニックスフェザー9-60グライドという改造は「フェニックス融合改造」と呼ばれ、グライドビットのクイックネスと持久力がフェザーのパンチ力を上げる相性最高のカスタマイズとされています。最強改造としては「フェニックスフェザー3-60L」が推奨されており、アッパー刃を活かすために低めにセットする3-60ラチェットと、スタミナがあるLビットを組み合わせることで、アタックタイプミラーマッチでスタミナ勝負にも対応できる構成になっています。
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参考)【ベイブレードX】フェニックスフェザー徹底解説【最強改造は?…
フェニックスベイブレードの名前の由来となっているのは、西洋神話の不死鳥フェニックスと、それをモチーフにした星座「ほうおう座(Phoenix)」です。ほうおう座は現代の88星座の1つで、16世紀末に考案された比較的新しい星座であり、日本では「鳳凰座」と呼ばれますが、本来は西洋の伝説上の不死鳥フェニックスの姿を表しています。
参考)ほうおう座 - Wikipedia
この星座は主に南半球で観測できる南天の星座で、日本では沖縄や小笠原などの南の地域では星座の全体を見ることができますが、本州では秋から冬にかけて南の空の地平線近くに一部しか見えません。ほうおう座のα星は「ザウラク」と呼ばれ、光度2.4等級の明るい星です。
参考)ほうおう座|やさしい88星座図鑑
フェニックスの伝承によれば、この不死鳥は500年ごとに香木や没薬で作った巣に閉じこもって自ら焚死し、残された灰から再び命を得て再生するとされています。この伝承から「不死鳥」という日本語名が付けられ、「不滅の価値」や「不屈の精神」のメタファーとして広く用いられています。炎の中から甦ることから「火の鳥」とも呼ばれ、太陽と創造、復活を象徴する存在として多くの文化で描かれてきました。
参考)https://dic.pixiv.net/a/%E3%83%95%E3%82%A7%E3%83%8B%E3%83%83%E3%82%AF%E3%82%B9
エジプト神話ではベヌという神がフェニックスの原型とされ、太陽を象徴する鳥として燃える姿で描かれることが多いです。ユダヤ教の文献アガダでは、フェニックスはジズ、ベヘモット、リバイアダンと並ぶ伝説の生物として登場し、神が創造した存在として記録されています。このような神話的背景が、ベイブレードのフェニックスシリーズに神秘的で強力なイメージを与えています。
参考)不死鳥 - ナムウィキ
ベイブレードXにおけるラチェットは、ブレードとビットを繋ぐ重要なパーツで、高さと刃の枚数によってベイの性能が大きく変わります。フェニックスラダーの標準装備である9-70ラチェットは、9枚刃で高さ70mmという設計になっており、攻撃13、防御10、持久7という性能値を持っています。この9枚刃構成がバースト耐性を高め、逆台形ブレードの特性を安定させる役割を果たしています。
参考)ベイブレードX ラチェット一覧
3系ラチェットは、ビットによってバースト耐性が変わらないシンプルな構造で、ブレが少なく攻撃をいなす3枚刃を採用しています。3-80や3-85などの高さのバリエーションがあり、ベイを高くセットすることで攻撃範囲を広げられます。フェニックスフェザーの最強改造では3-60が推奨されており、ベイを低めにセットすることでアッパー刃を最大限に活かす戦術が取られています。
2系ラチェットは左回転時に相手を弾きやすい形状の2枚刃を持ち、ベイを低めにセットするパーツです。ワイバーンゲイル2-60Sという「いなしカスタマイズ」では、この2-60ラチェットが採用されており、攻撃10、防御13、持久7という防御寄りの性能を実現しています。
戦術的運用では、フェニックスラダーは「相手とぶつかり合って相手の姿勢を崩しスタミナを削りスピン勝ちを狙う」という独特のスタイルを持っています。この戦法には、動き回るスタミナ系ビットであるGBビットの特徴がばっちりハマっており、9-60ラチェットでバースト耐性を上げることで、フェニックスラダーの特徴を最大限に引き出せます。アタック運用する場合は1-60のような偏重心ラチェットを使用し、GFビットと組み合わせることでエクストリームダッシュの速度を活かした高速攻撃が可能になります。
ラチェットの高さは60mm、70mm、80mm、85mm、90mmなど複数の選択肢があり、相手ベイの高さや戦術に合わせて選択することが重要です。フェニックスラダーの逆台形ブレードは70mmの高さで最も効果を発揮しやすく、様々な高さの相手に対応できる汎用性の高さが魅力となっています。
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ベイブレード公式サイト - タカラトミー
フェニックスシリーズの詳細な製品情報、性能値、カスタマイズ例を確認できる公式ページです。最新の製品ラインナップやパーツの互換性情報が掲載されています。