ガープ悪魔の特徴と能力登場する物語ソロモン72柱

ソロモン王が封印した72柱の悪魔の一体であるガープ。序列33位の総裁にして王子の階級を持ち、66の軍団を率いる強大な存在です。人間の意識や感情を操り、瞬間移動や知識伝授など多彩な能力を持つこの悪魔は、ゲームや小説などの創作物にも頻繁に登場します。ガープの真の姿と力とは一体何なのでしょうか?

ガープ悪魔の特徴と能力

この記事で分かること
👑
ガープの階級と地位

序列33位の総裁兼王子として66の軍団を率いる強大な悪魔

多彩な能力

感情操作、瞬間移動、知識伝授など様々な力を持つ

📚
登場作品

ゲームや小説など現代の創作物にも多数登場

ガープの階級と序列33位の地位

 

ガープ(Gaap)は、ソロモン王が封印した72柱の悪魔の中で序列33位に位置する強大な魔神です。『ゴエティア』に記載されたこの悪魔は、総裁(President)と王子(Prince)という二つの階級を持つ特別な存在として知られています。

 

ガープが率いる軍団の数は66であり、ソロモン72柱の中でも相当な勢力を誇ります。興味深いことに、ガープはベリアルベレト、アスモダイと並んで、ソロモン王が真鍮の容器に封印した際の四大長官の一人とされており、その高慢さゆえに特別に封じられたという伝承が残っています。

 

地獄における組織構造の中で、ガープは東方を統べる四天王の一人であるアマイモンの配下に属するとされています。召喚される際には4人の強大な王を引き連れて現れ、その威厳と力を示すと言われています。このような複数の階級と強力な従者を持つことから、ガープは他の悪魔たちの中でも特に重要な地位を占める存在であることが分かります。

 

ガープの外見と召喚時の姿

ガープの外見については、文献によっていくつかの記述が存在します。最も一般的な描写では、ガープは人間の姿で現れるとされています。これは他の多くの悪魔が獣や怪物の姿をとることと比較すると、かなり特徴的な点です。

 

別の文献では、ガープはコウモリの羽を持った悪魔の姿で現れるとも記されています。この姿は闇夜を飛び回る能力や、瞬間移動の力を象徴しているとも解釈されます。

 

召喚の条件に関して、ガープには特殊な制約があります。太陽が南方の星座の方角にある時のみ召喚が可能であり、これは召喚の難易度が高いことで知られています。この条件は占星術的な意味を持ち、特定の時期や時間帯にのみガープの力を借りることができるという制限を示しています。

 

召喚時には前述の通り4人の王を従えて登場し、その威光は召喚者を圧倒するほどだと伝えられています。人間の姿をとる場合でも、その存在感は通常の人間とは明らかに異なる超常的なオーラを放つとされています。

 

ガープの多様な能力と力

ガープは『ゴエティア』に記載された悪魔の中でも、特に多彩な能力を持つことで知られています。その能力は大きく分けて以下のようなものがあります。

 

意識と感情の操作能力 🧠
ガープは人間を無知・無感覚な状態にする力を持ちます。意識を奪ったり、一部の記憶を喪失させることも可能とされ、対象者の精神状態を自在に操ることができます。さらに、人々の愛と憎悪の感情を強くしたり、感情をコントロールする能力も備えています。

 

知識の伝授 📖
ガープは召喚者に対して教養学や哲学といった高度な知識を教えることができます。また、過去・現在・未来についての事柄を正確に答える予知能力も持っており、隠されたものや失われたものを発見する力もあります。

 

瞬間移動の力
ガープの最も特徴的な能力の一つが、召喚者を瞬間的にある場所から別の場所へと移動させる力です。この能力は物理的な距離を無視して移動できるため、非常に強力な力とされています。ガープ自身もこの能力を使い、他の魔術師に捕らわれた使い魔を救出するために使っているという伝承があります。

 

使い魔の奪取 👻
召喚者の希望があれば、他の術者の支配下にある使い魔を奪い取ることができます。これは魔術師同士の争いにおいて決定的な優位性をもたらす能力です。

 

霊の浄化
ガープの主であるアマイモンの支配下にある霊を浄化する方法を教えることもできるとされています。

 

これらの多様な能力から、ガープは戦闘よりも知識や移動、精神操作に特化した悪魔であることが分かります。

 

ガープが登場する物語と創作作品

ガープは古典的な悪魔学の文献だけでなく、現代の様々な創作物にも登場しています。その多彩な能力と興味深い設定から、ゲームや小説などのキャラクターとして採用されることが多い悪魔です。

 

ゲーム作品での登場
「メギド72」では、ガープは「まつろわぬ諸王」の一人として「彷徨う死の王」の二つ名で登場します。ゲーム内での設定は原典とは異なる独自解釈が加えられていますが、ソロモン72柱という元ネタは共通しています。

 

「モンスター列伝 オレカバトル」にも「魔将ガープ」として登場し、煉獄帝アレスの側近という重要な役割を担っています。

 

「遊戯王OCG」では「軍神ガープ」という名称で悪魔族の効果モンスターとしてカード化されており、邪神アバターとの組み合わせで使用される戦略的なカードとなっています。

 

小説作品での登場
ライトノベル「灼眼のシャナ」にも、ソロモン72柱の悪魔ガープを元ネタとしたキャラクターが名前だけ登場します。アニメ版には登場しなかったものの、原作読者には印象深い存在となっています。

 

これらの作品では、原典の能力をベースにしながらも、作品世界観に合わせた独自の解釈や設定が加えられており、ガープという悪魔の魅力を多角的に表現しています。

 

ガープの堕天前の姿と天使時代

ガープについて語る上で見逃せない重要な情報が、彼の堕天前の姿です。多くの悪魔がそうであるように、ガープもかつては天使であったとされています。

 

伝承によれば、ガープは堕天する前には**能天使(ヴァーチャー)**の所属であったと記録されています。能天使は天使の九階級の中で第二階級に属し、中位天使に分類される存在です。能天使は「力」や「徳」を意味する階級であり、神の奇跡を実行する役割を担っていました。

 

この天使時代の属性が、現在のガープの能力に影響を与えている可能性があります。瞬間移動や知識の伝授といった能力は、かつて天使として持っていた神聖な力の名残りとも解釈できます。ただし堕天したことで、その力は人間の意識を奪ったり感情を操るといった、より邪悪な方向に変質したとも考えられます。

 

能天使から堕天したという経歴は、ガープが単なる邪悪な存在ではなく、かつては神に仕える高貴な存在であったことを示しています。この二面性が、ガープという悪魔の複雑な性格と多様な能力を形成している要因の一つと言えるでしょう。

 

堕天の理由については明確な記述はありませんが、一般的に天使の堕天は高慢さや神への反逆、あるいは人間との過度な接触による欲望の芽生えなどが原因とされています。ガープがソロモン王によって真鍮の容器に封印された理由が「高慢さ」であったことを考えると、この性質は天使時代から持っていた可能性があります。

 

ガープ召喚のリスクと現代占いでの扱い

ガープを召喚することは、多くの利益をもたらす可能性がある一方で、相応のリスクも伴います。現代の占いや魔術の実践者の間では、ガープの召喚については慎重な姿勢が求められています。

 

召喚の難易度と条件 ⚠️
前述の通り、ガープは太陽が南方の星座にある時のみ召喚可能という厳しい条件があります。これは占星術的な知識が必要であり、適切な時期を見極める能力が求められます。召喚の難易度が高いことは、それだけ強力な存在であることの証明でもあります。

 

能力使用のリスク
ガープの能力の中でも特に危険なのが、意識を奪う力や感情を操る能力です。これらは使い方を誤れば、召喚者自身や周囲の人々に深刻な影響を与える可能性があります。特に愛憎の感情を強くする能力は、人間関係に予期せぬ混乱をもたらすリスクがあります。

 

現代の魔術実践での位置づけ
現代の魔術体系では、ガープは知識獲得や精神的な成長のために召喚される傾向があります。哲学や教養を学ぶ目的で接触を試みる実践者もいますが、必ず適切な保護呪文や結界の設定が推奨されています。

 

占いでの解釈
タロットやオラクルカードの解釈において、ガープは「移動」「変化」「知識」「感情の揺れ」などのシンボルとして扱われることがあります。ポジティブな面では新しい知識の獲得や状況の好転を、ネガティブな面では感情の混乱や判断力の低下を示唆します。

 

ガープに興味を持つ占い実践者や魔術研究者は、この悪魔の持つ二面性を理解し、respectful な態度で接することが重要です。古代の知恵を学ぶ存在として捉えつつも、その危険性を決して忘れてはならないというのが、現代における一般的な見解となっています。

 

 


フォレスト・ガンプ / 一期一会