アトラスは1986年に設立されたゲーム開発会社で、独自の世界観を持つRPG作品を数多く生み出してきました。1992年発売の『真・女神転生』を皮切りに、『ペルソナ』『世界樹の迷宮』『デビルサマナー』など、個性的なシリーズを展開しています。2024年時点で『ペルソナ』シリーズだけでも全世界累計2,200万本を突破する人気を誇り、アトラス×ヴァニラウェアのタッグ作品も高い評価を得ています。
参考)ゲームタイトル
真・女神転生シリーズは、アトラスを代表する本格派RPGです。荒廃した世界を舞台に、悪魔との対話や合体システムを通じて物語が進行します。最大の特徴は「LAW(秩序)」と「CHAOS(混沌)」という二つの思想に分かれるマルチエンディングで、プレイヤーの選択が結末を左右します。戦闘システムには「プレスターンバトル」が採用され、敵の弱点を突くことで行動回数が増加する中毒性の高いシステムが魅力です。
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シリーズ最新作『真・女神転生V Vengeance』は、新規プレイヤーにも配慮したマイルドな作りになっており、初めての方でも楽しめます。2025年時点で『真・女神転生V』(Vengeance含む)は211万本の売上を記録しています。過去作品では『真・女神転生III NOCTURNE』がプレスターンバトルの原点として知られ、FC音源を使用した『真・女神転生II』の楽曲「Explorer」は「これがファミコン?」と驚かされる名曲として評価されています。
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女神転生シリーズの詳細な歴史とシステムについて、Wikipediaで確認できます
ペルソナシリーズは、女神転生シリーズから派生した作品で、高校生活とダンジョン探索を融合させたスタイリッシュなRPGです。第1作『女神異聞録ペルソナ』は1996年にPlayStationで発売され、以降シリーズを重ねて2024年時点で全世界累計2,200万本を突破しています。特に『ペルソナ5 ザ・ロイヤル』は725万本という驚異的な売上を記録し、シリーズ最大のヒット作となりました。
参考)ペルソナシリーズ - Wikipedia
『ペルソナ3』では時間経過の概念が導入され、学校生活と戦闘のバランスが重要になります。『ペルソナ4』では天気の概念も加わり、システムがより深化しました。『ペルソナ5』では「心の怪盗団」として歪んだ欲望を持つ人間の心に侵入するピカレスク・ロマンが展開され、スタイリッシュなUIとオシャレな楽曲が最大限に活用されています。2024年にはリメイク作品『ペルソナ3 リロード』が発売され、発売1週間で100万本、累計207万本を記録しています。
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| タイトル | 発売年 | 特徴 | 売上本数 |
|---|---|---|---|
| 女神異聞録ペルソナ | 1996年 | シリーズ第1作 | - |
| ペルソナ3 | - | 時間経過システム導入 | - |
| ペルソナ4 | - | 天気概念追加 | - |
| ペルソナ5 | 2016年 | 本編最新作 | - |
| ペルソナ5 ザ・ロイヤル | 2019年 | 完全版 | 725万本 |
| ペルソナ3 リロード | 2024年 | リメイク版 | 207万本 |
世界樹の迷宮シリーズは、ニンテンドーDS用RPGとして2007年に第1作が発売された3DダンジョンRPGです。最大の特徴は、DS下画面のタッチペンを使って自分でマップを描きながら冒険できる点で、発売当時大きな衝撃を与えました。プレイヤーは冒険者ギルドに仲間を登録し、「世界樹の迷宮」と呼ばれる地下樹海を探索していきます。
参考)https://dengekionline.com/article/202406/7547
ストーリーは小さな街「エトリア」から始まり、多数の冒険者が訪れるも誰一人として迷宮を踏破できていない状況が描かれます。プレイヤーは新たなモンスターやアイテムを発見することで街の施設を充実させ、統治機関からの指令をこなしながら最深部を目指します。2023年には初期3タイトルがHDリマスター版として発売され、より美しく遊びやすくなって蘇りました。DS版の2画面構成を活かした独自性は失われたものの、完成度の高い3DダンジョンRPGとして今なお多くのファンに愛されています。
参考)世界樹の迷宮 - Wikipedia
世界樹の迷宮HDリマスター公式サイトでは、シリーズの魅力が詳しく紹介されています
デビルサマナーライドウシリーズは、架空の大正時代を舞台にした女神転生シリーズの派生作品で、探偵ドラマとアクションバトルが融合した異色のタイトルです。主人公は「十四代目葛葉ライドウ」という若き悪魔召喚師(デビルサマナー)で、帝都守護の任務を受けて活躍します。シリーズ第1作『デビルサマナー 葛葉ライドウ 対 超力兵団』は2006年にPS2で発売され、2025年10月には『RAIDOU Remastered: 超力兵団奇譚』としてHDリマスター版が登場しました。
参考)RAIDOU Remastered: 超力兵団奇譚 - 公式…
戦闘システムでは、ライドウの華麗なアクションと召喚した仲魔の能力を駆使して戦います。敵悪魔は弱点を突いて動きを止めた後、「封魔術」で管に封印することで仲魔にできますが、自分より高レベルの悪魔や満月時は封魔できない制約があります。リマスター版では続編『対 アバドン王』のシステムをベースに改良が加えられ、ファストトラベル、オートセーブ、多段階難易度設定などが追加され、現代的なプレイ体験に最適化されています。大正ロマンの世界観とライドウのビジュアルが人気を博し、根強いファンを持つシリーズです。
参考)デビルサマナー 葛葉ライドウ 対 超力兵団 - Wikipe…
アトラス×ヴァニラウェアのコラボレーション作品は、美しいグラフィックと独創的なゲームシステムで高い評価を得ています。『ドラゴンズクラウン』は「ゲーム史上最も美しい2DアクションRPG」と称され、2007年にPS3/PS Vitaで発売、後にPS4でプロ版がリリースされました。2019年には『十三機兵防衛圏』がPS4で発売され、過去・未来の時代を超えて描かれる13人の少年少女の群像劇と、ロボット「機兵」で怪獣と戦うSRTパートが融合したユニークな作品となっています。
参考)アトラス関連ゲームの一覧|Gamer
2024年3月発売の『ユニコーンオーバーロード』は、ヴァニラウェア20周年記念作品として制作されたリアルタイムストラテジーシミュレーションRPGです。架空のファンタジー世界「フェブリス大陸」を舞台に、亡国の王子アレインが圧政を敷く帝国から世界を解放する戦いが描かれます。ステージでは敵・味方ユニットがリアルタイムで行動し、1〜5人で編成したユニットに指示を出して制限時間内に勝利条件を達成します。固有キャラクターは選択肢を間違えなければ1周で全員仲間にできる親切設計で、シミュレーション初心者でも難易度調整により楽しめる作品となっています。
| タイトル | ジャンル | 発売年 | 特徴 |
|---|---|---|---|
| ドラゴンズクラウン | 2DアクションRPG | 2007年 | 美麗な2Dグラフィック |
| 十三機兵防衛圏 | アドベンチャー+SRT | 2019年 | 13人の群像劇 |
| ユニコーンオーバーロード | シミュレーションRPG | 2024年 | 20周年記念作品 |
『メタファー:リファンタジオ』は、2024年10月11日に発売されたアトラスの最新RPGで、ペルソナシリーズの開発経験を活かしたファンタジー作品です。開発はアトラス社内のスタジオ・ゼロが担当し、アトラスブランド35周年を記念したアニバーサリーエディションも販売されています。舞台はユークロニア連合王国で、国王暗殺後に発動した「選挙魔法」により、国民の信託を最も集めた者が次なる王となるという前例のない展開が描かれます。
参考)いかにして「ペルソナ」シリーズはアトラスの看板タイトルとなり…
主人公一行は、かつて暗殺未遂事件で呪いをかけられた王子を次期国王として推進するため、大陸全土を巡る幻想を超える旅に出ます。戦闘システムにはペルソナシリーズで培われた要素が取り入れられており、「ジンテーゼ」という仲間との合体技が登場します。この仕組みは、アトラスPS2時代の名作『DIGITAL DEVIL SAGA アバタール・チューナー』の「リンケージ」に通じる要素で、メタファーのバトルが面白いと感じた人はアバチュにもハマる可能性が高いと評されています。独自の世界観とシステムで、アトラスの新たな看板タイトルとして注目を集めています。
参考)メタファー:リファンタジオ - Wikipedia
メタファー:リファンタジオ公式サイトでは、ゲームの詳細情報と特典内容が確認できます
アトラスは主要シリーズ以外にも、熱狂的なファンを持つマニアックな作品を多数リリースしています。『DIGITAL DEVIL SAGA アバタール・チューナー』シリーズは、PS2時代を代表する作品で、人間が悪魔に変身して戦う独特のシステムが特徴です。主人公サーフ率いるエンブリオンのメンバーが、謎の物体「ツボミ」から放たれた光によって悪魔化する力「アートマ」に覚醒し、他者を喰らわなければ生きていけない業を背負う物語が展開されます。プレスターンバトルの最高傑作と評価される戦闘システムと、深い世界観が魅力です。
参考)DIGITAL DEVIL SAGA アバタール・チューナー…
『グローランサー』シリーズはシミュレーションRPGで、1999年に第1作が発売されました。『BUSIN Wizardry Alternative』は2003年にリリースされたウィザードリィ系ダンジョンRPGで、独自の進化を遂げた作品として知られています。『真・女神転生 デビルチルドレン』シリーズは子供向けに作られた派生作品で、GBC/GBAで複数のタイトルが展開されました。これらマニアックな作品群は、現在では入手困難なものも多いですが、アトラスの多様性と実験精神を象徴する重要なラインナップとなっています。
参考)アトラス発売のゲームタイトル一覧 - Wikipedia
| シリーズ | ジャンル | 代表作 | 発売時期 |
|---|---|---|---|
| アバタール・チューナー | RPG | DIGITAL DEVIL SAGA | PS2時代 |
| グローランサー | シミュレーションRPG | グローランサーIV | 1999年〜 |
| BUSIN | ダンジョンRPG | BUSIN 0 | 2003年 |
| デビルチルドレン | RPG | 黒の書・赤の書 | GBC/GBA時代 |