己巳の日に財布を買い替えれば金運が上がると信じていても、その日が「不成就日」と重なっていたら、縁起の効果が半減または打ち消される可能性があります。
己巳の日(読み方:つちのとみのひ)は、日本古来の暦に基づく吉日のひとつです。十干十二支(じっかんじゅうにし)という60通りの組み合わせから生まれる日付のひとつで、60日に1度しか巡ってこない、非常に希少な開運日とされています。普段「干支(えと)」と聞くと12年ごとに巡る年の干支をイメージする方が多いと思いますが、日付にも同じしくみが使われています。
「巳(み)」は十二支のひとつで、蛇を指します。そして「己(つちのと)」は十干のひとつで、五行思想における「土」の性質を持ちます。五行思想では「土は金を生む」と考えられており、この土の運気が巳(弁財天の使い)の力に重なることで、金運が大きく高まる日とされているわけです。つまり己巳の日が特別なのは、弁財天の縁日であることに加えて、土が金を育む五行のエネルギーが加わるからこそです。
弁財天は七福神のひとりで、財運・芸術・学問・縁結びを司る女神です。蛇は弁財天の化身または使いとされており、12日ごとに巡る「巳の日」には蛇が弁財天へ願いを届けてくれると伝えられています。その巳の日の中でも最も縁起がよいとされるのが、60日に1度だけ訪れる「己巳の日」です。つまり己巳の日は、弁財天のご加護が最大限に強まる特別なタイミングといえます。
12日ごとに来る巳の日は、月に2〜3回訪れます。一方で60日ごとの己巳の日は、1年に約6回しか来ません。年間365日のうちのたった6日間です。このレア度の高さが、己巳の日の「開運効果が高い」とされる理由にも直結しています。
己巳の日は希少な日、これが基本です。
2026年の己巳の日は下記の6日間です。カレンダーに書き込んでおきましょう。
| 己巳の日 | 曜日 | 重なる暦注 |
|---|---|---|
| 2月24日 | 火曜日 | 大明日・友引 ✅最吉 |
| 4月25日 | 土曜日 | 大安・⚠️不成就日 |
| 6月24日 | 水曜日 | ✅一粒万倍日・友引 |
| 8月23日 | 日曜日 | ⚠️不成就日 |
| 10月22日 | 木曜日 | 先負(特別な重複なし) |
| 12月21日 | 月曜日 | ⚠️不成就日 |
2026年のベストな己巳の日は、まず6月24日(水)です。己巳の日と一粒万倍日が重なる「金運最強日」と位置づけられています。一粒万倍日は「1粒の籾が万倍の稲穂になる」ことにちなんだ吉日で、新しいことをスタートするのに最適な日です。この2つの開運日が合わさるのは、2026年には6月24日の1日だけです。これは使えそうです。
次にとくに注意が必要なのが、4月25日・8月23日・12月21日の3日間です。これらは己巳の日と不成就日(ふじょうじゅび)が重なっています。不成就日とは「何事も成就しない」とされる凶日で、財布の新調や口座開設など、開運アクションのタイミングとして適さないという考え方が主流です。詳しくは後述しますが、この3日には積極的な金運行動は控えたほうが無難かもしれません。
参考として、2026年の「巳の日」全体のカレンダーも確認しておきましょう。巳の日は12日ごとに訪れます。
| 月 | 巳の日(🐍は己巳の日) |
|---|---|
| 1月 | 7日(水)・19日(月)・31日(土) |
| 2月 | 12日(木)・🐍24日(火)己巳 |
| 3月 | 8日(日)・20日(金) |
| 4月 | 1日(水)・13日(月)・🐍25日(土)己巳 |
| 5月 | 7日(木)・19日(火)・31日(日) |
| 6月 | 12日(金)・🐍24日(水)己巳 |
| 7月 | 6日(月)・18日(土)・30日(木) |
| 8月 | 11日(火・祝)・🐍23日(日)己巳 |
| 9月 | 4日(金)・16日(水)・28日(月) |
| 10月 | 10日(土)・🐍22日(木)己巳 |
| 11月 | 3日(火・祝)・15日(日)・27日(金) |
| 12月 | 9日(水)・🐍21日(月)己巳 |
己巳の日は年6回が原則です。巳の日(月2〜3回)と混同しないよう、上の表でしっかり区別しておくことをおすすめします。
2026年の己巳の日6日のうち、実に3日間(4月25日・8月23日・12月21日)が不成就日と重なっています。これは意外な数字です。占いや暦を活用している方にとっても「6日中3日が注意日」というのは、知らずにいると損をするポイントになります。
不成就日とは、暦注の中にある凶日のひとつで、「何事も成就しない」「新しいことを始めるのに適さない」とされる日です。月に約4回、8日ごとに訪れます。吉日と重なった場合の解釈は諸説ありますが、多くの暦研究家や占い師は「天赦日以外の吉日と不成就日が重なる場合は、吉日のパワーが打ち消されることが多い」とする見解をとっています。
つまり己巳の日の金運効果に期待して財布を新調したり、銀行口座を開設したりしようとしたその日が不成就日だった場合、せっかくの開運行動が効果を発揮しにくくなる可能性があるということです。厳しいところですね。
特に注意したいのが12月21日です。年末は財布や金運グッズを新調するタイミングとして人気が高く、「己巳の日に合わせよう」と考えた方が集中しやすい日でもあります。しかし2026年の12月21日は不成就日も重なっているため、慎重な行動が求められます。代わりに12月9日(水)の普通の巳の日を活用するか、または不成就日と重ならない10月22日や2月24日に先取りで開運行動を取るのが賢明です。
不成就日との重複時の行動指針として整理すると、財布の購入や口座開設など「新しいスタートを切ること」は避け、すでにある財布の掃除や整理整頓、神社へのお礼参りなど「感謝・整える系の行動」に留めると安心感があります。不成就日に注意すれば大丈夫です。
己巳の日と不成就日・一粒万倍日の重なりについての詳細解説(jpnculture.net)
己巳の日には、財運・商売・芸術・学問に関連する行動がおすすめとされています。具体的にやると良いとされていることは以下のとおりです。
- 💸 財布の新調または使い始め:金運上昇の吉日に新しい財布を使い始めることで、財運を引き込みやすくなるといわれています。特にヘビ革(パイソン)の財布は、弁財天との縁が深い巳の日にとくに相性がよいとされています。
- 🏦 銀行口座の開設・貯金のスタート:新しいお金の流れを作るスタート地点として、己巳の日は最適のタイミングとされています。
- 🎫 宝くじの購入:金運が高まるとされるこの日に宝くじを購入する習慣を持つ方は少なくありません。
- 🏪 開業・起業・新しい事業のスタート:商売繁盛を守る弁財天のご加護を借りる日として、ビジネスのスタート日に選ぶ方も多くいます。
- ⛩️ 弁財天を祀る神社への参拝と銭洗い:後述しますが、神社での参拝と銭洗いがとくに推奨される行動です。
- 🎨 芸術・音楽・習い事のスタート:弁財天は芸術の神様でもあるため、展覧会見学や楽器練習の開始など、創造的な活動もこの日に向いています。
- 📚 資格試験・勉強の開始:学問のご利益もある弁財天にちなんで、新しい学習をスタートする日として選ぶのもおすすめです。
一方、己巳の日に「やってはいけないこと」も明確に存在します。
- 💍 入籍・結婚式:弁財天は嫉妬深い女神との言い伝えがあり、仲睦まじいカップルに嫉妬して運気を下げてしまうとされています。これは入籍や結婚式の日取りを選ぶ方にとっては重要な情報です。
- 🚗 高額な買い物(車・家電・不動産など):大きな出費は金運上昇の効果を逆に下げるといわれています。
- 🤝 お金の貸し借り・ローン契約:お金を貸すと戻ってこない、借りると人間関係が悪化するとされています。ローンを組むと返済が滞るという言い伝えもあり、避けたほうが無難です。
「お金の貸し借りは避ける」が基本です。
なお、巳の日・己巳の日の「やってはいけないこと」の中でも、とくに見落とされがちなのが「無計画な散財」です。「金運の日だから使っても大丈夫」という発想は逆効果で、せっかくの財運エネルギーを浪費してしまいます。己巳の日は「金を集める・育てる日」であり「使う日」ではないと理解しておくことが大切です。
巳の日・己巳の日にやるといいこと・やらない方がいいことの解説(結婚スタイルマガジン)
己巳の日の定番の開運アクションとして、「銭洗い(ぜにあらい)」があります。これは弁財天を祀る神社の清水でお金を洗い清めるもので、洗ったお金を財布に入れておくと金運が高まるという言い伝えに基づいています。弁財天はもともと水の神でもあるため、水で清めるという行為との相性が非常に良いとされています。
銭洗いの正しいやり方を具体的に説明します。まず弁財天または白蛇を祀る神社に参拝します。次に、境内に設けられた銭洗い場(多くの場合、ザルやカゴが用意されています)に、洗いたいお金をのせます。そこに清水(または柄杓の水)を少量かけて洗い清めます。このとき注意したいのは、「じゃぶじゃぶと水に浸ける」のではなく「お札の端をほんの少し濡らす程度でよい」という点です。紙幣は濡らしすぎると痛んでしまうため、弁財天への敬意を込めて丁寧に、軽く水をかける程度が正解です。
洗い清めたお金は「種銭(たねせん)」と呼ばれます。種銭は「使うためのお金ではなく、財布の中に常に入れておくもの」です。お金は仲間を呼ぶと考えられており、種銭が財布の中にあることで新たなお金を引き寄せるとされています。金額の目安としては一万円札1枚が一般的ですが、経済的に準備が難しい場合は五千円札でも千円札でも、自分が準備できる金額で構いません。お札にこだわらず硬貨でも問題ないとされています。金額の大小よりも「誠意を込めて行う」ことが条件です。
銭洗いができる代表的な神社としては、神奈川県鎌倉市の銭洗弁財天宇賀福神社が全国的に有名です。また東京都品川区の「蛇窪神社(上神明天祖神社)」は、白蛇伝説のある神社として多くの開運愛好家が己巳の日に参拝に訪れます。とくに蛇窪神社では己巳の日限定の切絵御朱印が授与されており、60日に1度しか来ない特別なデザインを求めて、毎回大勢の参拝者が早朝から並びます。2025年の己巳の日には参拝者の発地が全国28都道府県から集まったという記録もあるほどで、その注目度の高さが伺えます。
蛇窪神社(上神明天祖神社)公式サイト。己巳の日限定御朱印の最新情報はこちらで確認を
占いや暦に興味を持つ方から「己巳の日と一粒万倍日、どちらを優先すればいいの?」という疑問はよく上がります。この2つは似ているようで、性質が大きく異なります。単純にどちらが上とは言えないのが正直なところですが、用途別に使い分けるのが最も賢いアプローチです。
まず「一粒万倍日(いちりゅうまんばいび)」は、1粒の籾が万倍もの稲穂に育つことにちなんだ吉日で、「始めたことが大きく育つ」という意味を持ちます。月に4〜8回と比較的頻繁に訪れる日です。結婚・開業・銀行口座開設・種まきなど、幅広い「新しいスタート」全般に向いています。
一方「己巳の日」は60日に1度しかなく、金運・財運に特化した吉日という性質が強いです。弁財天との縁が深い日であるため、お金・財産・芸術・商売に関する行動においては、一粒万倍日よりもピンポイントで強力とされています。ただし婚姻関係の行動については、弁財天の嫉妬を招くとして不向きとされているため、結婚・入籍には一粒万倍日のほうが適しています。
特別に強力なのが「己巳の日と一粒万倍日が重なる日」です。2026年にこの最強の組み合わせが実現するのは6月24日(水)の1日だけです。東京ドームに例えるなら、普通の己巳の日が「満席の開幕戦」だとすれば、一粒万倍日との重複日は「日本シリーズの最終戦」くらいの差があるイメージです。
また見落としがちな視点として、「己巳の日がなくても、巳の日でも十分な開運行動ができる」ということも覚えておきましょう。月に2〜3回来る巳の日は、財布の整理や神社参拝のタイミングとして十分に活用できます。己巳の日は6回しかないため、それに固執しすぎてチャンスを逃すよりも、巳の日全体をうまく活用するほうが実際的です。
なお2026年の己巳の日と一粒万倍日の重複は6月24日1日だけが条件です。
天赦日・一粒万倍日・己巳の日の違いと優先順位についての解説(jpnculture.net)