厄年なのに、お祓いに行くのは大祭の2日間だけと思っていませんか?
六甲八幡神社は、神戸市灘区八幡町に鎮座する旧県社で、地元では長年にわたって「やくじんさん」の愛称で親しまれています。その由緒には諸説あり、後一条天皇の万寿三年(1026年)に八幡大神をこの地に祀ったとする説や、平清盛が福原に遷都した1180年に京都・石清水八幡宮(男山八幡)を勧請したとする説などが伝わっています。
「摂津国石清水八幡宮」とも呼ばれ、一国に一社という格式を持つとされてきた神社です。
現在の社殿は、江戸時代の天明6年(1786年)に領主・石河氏の寄付によって奈良の春日大社の旧社殿を移した「春日移し」によるものです。「春日移し」とは、春日大社で一定年数が経った旧社殿を他の神社へ移築・再利用する習慣のことで、六甲八幡神社はその西限にあたり、兵庫県内では唯一の遺例とされています。この本殿は平成28年(2016年)3月に神戸市指定有形文化財(第22号)に指定されました。
さらに注目すべきは、摂末社の「厄神宮」です。この社殿は寛永7年(1630年)に建てられた六甲八幡神社の旧本殿であり、昭和50年(1975年)に兵庫県指定重要文化財(第143号)に指定されています。約400年前の建築がほぼ完全な形で残っているのは、驚くべきことですね。
| 施設名 | 内容 | 文化財指定 |
|---|---|---|
| 本殿(八幡神社) | 春日大社旧社殿を移築した「春日移し」 | 神戸市指定有形文化財(2016年) |
| 厄神宮本殿 | 1630年建造の旧本殿、三間社流造 | 兵庫県指定重要文化財(1975年) |
「太平記」(1333年・元弘三年)の摩耶城合戦の条に「八幡林」の名が登場するのも、この神社の森のことと伝えられており、700年以上前から神戸の歴史の中に刻まれてきた存在であることがわかります。占い好きの方にとって、長い歴史に裏打ちされた「場の力」は見逃せないポイントでしょう。
参考:六甲八幡神社公式サイト「由緒」
https://www.rokko.or.jp/yuisyo/
六甲八幡神社の最大の行事が、毎年1月18日・19日に行われる厄除大祭(厄神祭)です。この2日間で約10万人の参拝者が訪れるとされており、東京ドームのスタンド収容人数(約5万5千人)の約1.8倍に相当する人数が、わずか2日間に集中するほどの規模です。境内と参道には100軒を超える露店・屋台が立ち並び、家内安全・商売繁盛・厄除けを願う人々で終日にぎわいます。これは規模だけが大きいのではありません。
両日の祈祷受付時間は通常の参拝日よりも大幅に延長され、朝9時から夜21時まで行われています。お守りやおみくじなどの授与品については夜21時半まで対応しているため、仕事帰りでも立ち寄れます。大祭当日は予約不要で随時案内されるため、気軽に参拝できる点も人気の理由です。
この2日間の中でも特に見どころとなるのが、1月19日の夜21時から行われる「湯立の神事」です。神前で大きな釜に湯を沸かし、白装束の巫女が笹や祭具を湯に浸してその湯を参拝者に振りかけます。この「お湯」を浴びることで、1年間の家内安全・除災招福を祈念するものとされています。これは使えそうです。
ただし注意点があります。大祭の両日(1月18・19日)は、通常は人気の「水晶みくじ」「へびみくじ」「恋みくじ」「ゲゲゲの鬼太郎みくじ」などの特別おみくじは停止され、普通みくじのみとなります。また御朱印も1月中は書き置き(シール紙に朱印を押したもの)の対応となり、直書きは受け付けていません。占い好きや御朱印コレクターの方はこの点を事前に把握しておくと良いでしょう。
🗓️ 厄除大祭の基本情報
- 開催日: 毎年1月18日(宵宮)・19日(本宮)
- 祈祷受付時間: 9:00〜21:00(予約不要)
- 授与所(お守り・おみくじ等): 9:00〜21:30
- 湯立の神事: 19日 21:00〜
- 露店・屋台: 参道に100軒超
- 参拝者数: 2日間で約10万人
参考:六甲八幡神社公式「厄除大祭」ページ
https://www.rokko.or.jp/festival-of-warding-off-evil/
厄除けを目的に六甲八幡神社を参拝する方が最初に知っておきたいのが、「厄年」の正しい数え方です。厄年は満年齢ではなく「数え年」で数えます。数え年とは、生まれた年を1歳として元旦ごとに1歳加算していく年齢の数え方で、満年齢より1〜2歳高くなるのが一般的です。つまり数え年が条件です。
男性の大厄は数え年で25歳・42歳・61歳、女性の大厄は19歳・33歳・37歳(・61歳)とされています。この中でも男性42歳・女性33歳は「大厄」と呼ばれ、特に気をつけるべき年とされています。
厄年はその前後も含めて3年間がセットになっています。本厄の前年が「前厄」、翌年が「後厄」です。つまり大厄の男性42歳は、数え年で41歳(前厄)・42歳(本厄)・43歳(後厄)の3年間、注意が必要とされています。六甲八幡神社の公式サイトでも、毎年の厄年一覧表(生まれ年と数え年の対応表)を掲載しているので、自分が厄年に該当するかを確認するのに便利です。
占いが好きな方はご存じの方も多いかもしれませんが、厄年は単に不運な年というわけではなく、「人生の転換期」でもあります。社会的にも家庭的にも新たな役割を担い始め、環境変化による心身の負荷が大きくなりやすい年齢とされています。厄除け祈祷はその転換期を安全に乗り越えるための儀式とも言えるでしょう。
また、厄年以外でも節目の年齢に相当する「小厄」「八方塞がり」の年も3年ごとに訪れます。六甲八幡神社の厄年一覧表では1歳から61歳まで、すべての厄年・小厄に対応する年齢を掲載しているので、参拝前に一度確認しておくことをおすすめします。
参考:六甲八幡神社公式「厄年一覧」
https://www.rokko.or.jp/yakudoshilist/
六甲八幡神社は、阪急神戸本線「六甲駅」の南口を出てすぐ、徒歩約1分という非常に便利な立地にあります。電車利用なら迷う心配がありません。JR神戸線「六甲道駅」からは北へ徒歩約10分(600m)、神戸市バス「日尾町バス停」からは徒歩約5分です。
参拝の基本作法は、まず手水舎で手を清めることから始まります。六甲八幡神社の手水舎には龍の像が配置されており、参拝者から特に人気があります。拝殿での参拝は「二礼二拍手一礼」が基本です。
通常日(大祭以外)の厄除け祈祷はWeb予約または電話予約が必要で、受付時間は10時〜16時(最終受付15時30分)となっています。大祭の2日間は予約不要ですが、通常日の祈祷は事前予約が条件です。
授与所の営業時間は、通常日は9時〜17時です。ここではお守り・おみくじ・御朱印などを受けられます。御朱印の書き置きではなく直書きを希望する場合、1月中は対応していないため注意が必要です。
占い好きの方が特に注目したい授与品として、以下のようなユニークなおみくじが揃っています。
これらは厄除大祭(1月18・19日)の両日は停止されているため、狙って引きたい場合は大祭日を避けて参拝するのがポイントです。通常参拝日に落ち着いた境内でじっくり各種おみくじを楽しみたい方には、2月以降の参拝が特におすすめです。
参拝後は境内を一周しながら、厄神宮・金毘羅宮・稲荷宮・庚申社など各摂末社も参拝しましょう。それぞれの社がもつご利益は異なるため、複数の運気をまとめて受け取れるのも六甲八幡神社の魅力です。
🚗 駐車場情報:境内駐車場は最初の20分無料、以降20分ごとに100円(24時間最大1,000円)。ただし大祭期間中(1月17〜19日)は駐車場が休業になるため、大祭参拝は電車でのアクセスが必須です。
六甲八幡神社が占いや開運に関心の高い人々から特別に注目される理由は、厄除けというご利益の「深さ」にあります。一般的に厄除け神社は「悪いものを取り除く」というイメージが先行しますが、八幡神社の祭神である八幡大神(応神天皇)は本来、武家の守護神として勝負運・武運長久を司る神様でもあります。
厄を除くだけではなく、「勝ちに行く運気を引き込む」という積極的な開運の力が、八幡神のご利益に含まれているのです。これは占いの視点で見ると非常に重要な点です。
また、六甲八幡神社の厄神宮本殿には、桃の模様が描かれています。桃は古来から「厄除けの果実」として知られており、『古事記』の中でもイザナギノミコトが黄泉の国から逃げ帰る場面で、追いかけてくる黄泉の軍勢に桃を投げつけて難を逃れたという記述があります。
この桃のモチーフが400年前の重要文化財・厄神宮本殿の装飾として刻まれているという事実は、意外ですね。
占いが好きな方の中には「数字の縁起」を重視する方も多いでしょう。1月18日・19日という大祭の日程について、18は「じゅうはち」から「いっぱち」とも読まれ、「一発当たる」という縁起担ぎにも通じます。また、1・18・19を並べると「1」から始まり新しい年の出発を象徴するとも解釈できます。日本の風水や陰陽道では、数字の意味を重視する考え方も多く、日程の縁起を大切にしながら参拝するのも一つの楽しみ方です。
さらに運気のタイミングという観点で見ると、1月中の参拝には大きな意味があります。六甲八幡神社の公式見解でも、厄年は「人生の転換期」であり、新年のうちに早めにお祓いを受けることで1年全体の流れを整えると解説しています。占いで「節分前が有効期限」と言われることがありますが、実際に節分(2月3日)前後に参拝するのも効果的とされており、一年の運勢を整える儀式として積極的に活用できます。節分の前が目安です。
加えて、六甲八幡神社は夏越大祓(6月30日)と年越大祓(12月31日)も行っており、年2回の「大祓」で半年ごとに穢れを祓うことができます。占い的に見ると運気の「リセット・浄化」の機会として捉えることができ、前厄・本厄・後厄の3年間だけでなく、毎年のルーティンとして参拝するスタイルが最も効果的と言えるでしょう。
参考:兵庫県神社庁「六甲八幡神社」神社情報ページ
https://www.hyogo-jinjacho.com/data/6301028.html