右肩上がりの株をスクリーニングで探す際には、複数の条件を組み合わせることが重要です。基本となる条件として、PERが15倍以下、ROEが10%以上、自己資本比率が30%以上を設定すると、財務的に健全で成長性のある企業を抽出できます。さらに過去3年平均売上高成長率を10%以上に設定することで、安定した右肩上がりの成長を続けている企業に絞り込むことが可能です。
参考)株を探す際に、おすすめのスクリーニング条件を教えてください
売上高営業利益率は10%以上を基準にすると、収益力の高い優良企業を見つけやすくなります。この数値は企業が売上からどれだけ効率的に利益を生み出しているかを示す指標で、10%以上であれば多くの場合優良企業と判断できます。時価総額については小型株(501位以下)に絞ることで、今後大きく成長する可能性のある銘柄を発掘できます。
証券会社のスクリーニングツールでは、これらの条件を入力するだけで該当銘柄を一覧表示できます。SBI証券やマネックス証券、楽天証券など主要ネット証券は無料で高機能なスクリーニング機能を提供しており、100種類以上の条件から選択できるようになっています。
参考)株式スクリーニング |マーケット情報|SBIネオトレード証券
移動平均線を活用したスクリーニングは、右肩上がりのトレンドを視覚的に捉える有効な方法です。25日、75日、200日の3本の移動平均線が揃って上向きで、株価が上昇トレンドを維持している銘柄に注目します。この状態は「パーフェクトオーダー」とも呼ばれ、強い上昇トレンドの継続を示唆するサインです。
参考)株探
移動平均線との位置関係でスクリーニングする際は、株価が200日移動平均線の上に位置している銘柄を選ぶと効果的です。中期のトレンド指標として25日移動平均線が右肩上がりであれば上昇トレンドと判断でき、株価がこの線を上抜いたタイミングは買いのサインとされます。
参考)会社四季報オンライン|株式投資・銘柄研究のバイブル
ゴールデンクロス(短期の移動平均線が長期の移動平均線を下から上へ突き抜ける現象)は、上昇トレンドへの転換を示す重要なシグナルです。SBI証券などのスクリーニングツールでは、ゴールデンクロスの条件を最大3つまで設定できるようになっており、精度の高い銘柄抽出が可能です。
参考)https://www.sbisec.co.jp/ETGate/WPLETmgR001Control?OutSide=onamp;getFlg=onamp;burl=search_domesticamp;cat1=domesticamp;cat2=noneamp;dir=infoamp;file=domestic_info190925_01.html
意外と知られていないのが、移動平均線の乖離率を活用した方法です。株価が移動平均線から大きく乖離している場合、調整後に再び上昇トレンドに乗る可能性があり、押し目買いのチャンスとなることがあります。
参考)佐藤光の今日から活かせる!「テクニカル分析」講座 株価チャー…
チャート形状から右肩上がりの株を見つける方法は、視覚的に分かりやすく実践的です。上昇トレンドを形成している銘柄の特徴として、高値と安値を切り上げながら推移する「高値更新パターン」があります。具体的には、直近の高値が前回の高値を上回り、安値も前回の安値より高い位置で推移している状態です。
参考)「投資候補の銘柄リスト」をつくろう!二つのアプローチ、どちら…
SBI証券などでは25種類のチャート形状から選ぶだけで該当銘柄を検索できる「チャート形状銘柄検索ツール」を提供しています。空売り可能銘柄に絞った検索も可能で、トレード戦略に応じた柔軟な銘柄選びができます。
参考)https://www.sbisec.co.jp/ETGate/WPLETmgR001Control?OutSide=onamp;getFlg=onamp;burl=search_domesticamp;cat1=domesticamp;cat2=noneamp;dir=infoamp;file=domestic_chartshape.html
年初来高値更新銘柄をスクリーニングする方法も効果的です。四季報オンラインでは「サンプル条件」の「株価で探す」の中に「年初来高値更新銘柄」があり、これを選択することで勢いのある右肩上がり銘柄を抽出できます。
参考)会社四季報オンライン|株式投資・銘柄研究のバイブル
一目均衡表を使った分析も有効で、転換線が基準線より上方にあり、基準線が右上方を向いている場合は買いシグナルとされます。雲(抵抗帯)を株価が下から上に突破した場合も、強い上昇トレンドの始まりを示すサインです。
参考)一目均衡表
財務指標を組み合わせたスクリーニングは、持続的な右肩上がり成長が期待できる銘柄を見つける王道の方法です。ROE(自己資本利益率)とPER(株価収益率)の関係に注目すると、PBRが高くPERが低い企業はROEが高いという法則があります。この関係式「ROE=PBR÷PER」を理解しておくと、スクリーニングの精度が格段に向上します。
参考)株式投資で着実にリターンを狙うには?四季報を活用した銘柄選び…
具体的なスクリーニング手順として、まず52週安値を更新した銘柄リストを表示し、その中からPBRが高い順に並べ替えます。次にPERが低い企業、つまりROEが高い企業を抽出していくことで、一時的に株価が下がっているものの財務的に優良な銘柄を発見できます。
参考)株で儲かる人が見ているのはどれ? PER、PBR、ROE…投…
売上高営業利益率が2期連続で10%以上の企業は、安定した収益力を持つ優良企業と判断できます。さらに自己資本比率が60%以上、配当利回りが3%以上という条件を加えることで、財務基盤が強固で株主還元にも積極的な右肩上がり銘柄を見つけられます。
参考)会社四季報オンライン|株式投資・銘柄研究のバイブル
経常利益が連続で最高益を更新している銘柄も注目に値します。株探などのサイトでは、会社側が今期に経常利益が連続で過去最高益を更新する見通しを示している銘柄をランキング形式で確認できます。これらは業績が右肩上がりで推移している証拠であり、株価の上昇も期待できます。
参考)株探
効果的なスクリーニングには、ファンダメンタル分析とチャート分析を組み合わせるアプローチが重要です。まずファンダメンタル指標で優良企業を抽出し、その中からチャート形状が良好な銘柄を選ぶ「ファンダメンタル→チャート」の順番が基本戦略となります。
出来高ランキング30位以内にコンスタントにランクインする銘柄は流動性が高く、スイングトレードに適しています。右肩上がりの相場では買われる業種や銘柄が循環的に入れ替わるため、TOPIX100やTOPIX Core30の構成銘柄から選ぶと、時価総額と流動性の両面で安心です。
参考)https://www.smbcnikko.co.jp/products/stock/margin/knowledge/015.html
占い好きな方には意外かもしれませんが、株式投資も運だけでなく、データに基づいた分析が成功の鍵となります。右肩上がりの銘柄を見つけるには、移動平均線が全て上向きになっているパーフェクトオーダーの状態を探すのが視覚的に分かりやすい方法です。この状態は強気相場が崩れていないことを示唆し、安定した上昇トレンドが期待できます。
参考)https://www.sbisec.co.jp/ETGate/WPLETmgR001Control?OutSide=onamp;getFlg=onamp;burl=search_cfdamp;cat1=cfdamp;cat2=infoamp;dir=infoamp;file=cfd_info_190221_01.html
条件保存機能を活用すれば、毎回同じ条件を入力する手間が省けます。SBI証券では「Myスクリーナー」として最大6種類の検索パターンを登録でき、効率的な銘柄探しが可能です。楽天証券の「スーパースクリーナー」も機能が強化されており、詳細な条件設定ができます。
参考)証券会社の銘柄検索機能(スクリーニングツール)ランキング[2…
最終的には、スクリーニングで絞り込んだ銘柄について、会社四季報や決算短信などの決算資料をくまなく読み、精度を上げることが大切です。売上高だけでなく営業利益も右肩上がりの企業は、人材への投資を続けながら成長している証拠であり、長期的な投資対象として魅力的です。
SBI証券のチャート形状銘柄検索ツール
チャート形状から直感的に右肩上がり銘柄を探せる便利なツールです。
会社四季報オンラインのスクリーニング方法
バリュー株を見つけるための具体的な6つの条件式が解説されています。
株探の移動平均線上昇トレンド銘柄
3本の移動平均線が揃って上向きの銘柄を一覧で確認できます。