グレートコンジャンクションを「20年に一度の珍しい現象」だと思っていると、チャンスを逃して10年分の運気を無駄にします。
グレートコンジャンクションとは、公転周期が異なる木星と土星が、地球から見て同じ方向に重なる現象のことです。木星は約12年、土星は約29.5年かけて太陽を一周するため、この2つの惑星が重なるには約20年の月日が必要です。西洋占星術では、木星は「拡大・発展・幸運」を象徴し、土星は「制限・固定化・試練」を象徴します。この相反するエネルギーが重なる瞬間は、社会に「構造改革」が起こるタイミングとされています。
2020年のグレートコンジャンクションは、単なる「20年に一度のイベント」ではありませんでした。大きな違いがあります。
2020年12月22日(日本時間)午前3時16分、木星と土星は水瓶座の0度でぴったりと重なりました。ここまで2つの惑星が近づくのは、1623年7月以来、実に約400年ぶりのことでした。さらに、同じ水瓶座という「風のサイン」での合は1226年以来約800年ぶりという、想像を絶するレアな現象だったのです。1226年といえば、鎌倉時代の中期にあたります。つまり、今を生きる私たちは、鎌倉武士も見上げた同じ夜空の現象を目撃したことになります。
これは使えそうです。
通常のグレートコンジャンクションと2020年の違いを整理すると、次のようになります。
| 比較項目 | 通常のグレートコンジャンクション | 2020年のグレートコンジャンクション |
|---|---|---|
| 発生頻度 | 約20年に一度 | 約20年に一度(通常と同じ) |
| 接近の近さ | 様々 | 約400年ぶりの超接近 |
| エレメント | 地のサイン(通常) | 風のサイン(水瓶座) |
| エレメント転換 | なし | 約240年ぶりのミューテーション |
| 意味の大きさ | 社会の小さな節目 | 約240年単位の時代転換 |
つまり2020年は、複数の「節目」が重なった、文字通り歴史的な年でした。
参考:グレートコンジャンクション2020に関する占星術的解説(星読みテラス)
https://sup.andyou.jp/hoshi/great_conjunction_2020/
グレートコンジャンクションには、もう一つ重要な見方があります。それが「ミューテーション」という概念です。
グレートコンジャンクションは、数百年にわたって特定のエレメント(火・地・風・水)の星座で起こり続けます。たとえば、1842年から2020年の直前まで、グレートコンジャンクションはほぼ牡牛座・乙女座・山羊座という「地のサイン」で起こり続けてきました。この期間を「地の時代」と呼びます。地の時代は約240年続きました。
2020年のグレートコンジャンクションで、そのエレメントが初めて「風のサイン」(水瓶座・双子座・天秤座)に移行します。これが「ミューテーション」です。2020年以降2220年頃まで、グレートコンジャンクションは風のサインで起こり続けます。つまり、今後約200年間は「風の時代」が続くということです。
地の時代とは何だったのでしょうか? 産業革命による大量生産・大量消費、土地や資源をめぐる戦争、マイホームを持つことがステータスとされる文化。これらすべてが「地の時代」らしい現象です。土地・資源・お金といった「目に見える物質」への執着が、社会を動かす原動力でした。
一方、風の時代に重視されるのは「目に見えないもの」です。知識、情報、アイデア、人とのつながり、そして個人の価値観。これらが社会の中心になっていきます。
前回の風の時代(13〜14世紀ごろ)を振り返ると、この転換の意味がよく分かります。当時はモンゴル帝国が情報・交易ルートを整備し、ユーラシア大陸に人・モノ・情報のネットワークを作りました。またルネサンスが始まり、「神中心の世界観」から「人間中心の世界観」へと価値観が転換しました。多様性を受け入れたオスマン帝国が600年以上の繁栄を誇ったのもこの時代です。
歴史はそのまま繰り返すわけではありません。ただ、「時代のテーマ」は確かに似通ってくるのです。
参考:グレートコンジャンクションの歴史と前回の風の時代について(星読みテラス)
https://sup.andyou.jp/hoshi/great_conjunction_2020_2/
2020年のグレートコンジャンクションが起きたのは「水瓶座」という星座です。この水瓶座という場所が、このイベントをさらに特別なものにしています。
水瓶座は12星座の中で11番目に位置します。占星術的には「広い視野・博愛主義・組織・集団」をテーマとする星座です。牡羊座が「わたし個人」のテーマを持つ一方、水瓶座は「みんな全体」のテーマを持つイメージです。
水瓶座でグレートコンジャンクションが起こるということは、社会の「集合的無意識」の領域での構造改革が起きることを意味します。集合的無意識とは、ドイツの心理学者ユングが提唱した概念で、人類・社会集団に共通して存在する深層意識のことです。一言でいえば「大衆のムード・空気感」です。
面白いのは、水瓶座が「みんな」というテーマを持ちながら、同時に「個性・オリジナリティ・独自性」も強く象徴するという点です。これが核心です。
水瓶座の対極にあるのは獅子座で、獅子座の支配星は太陽です。水瓶座のエネルギーを最大限に活かすには、「集団の中で自分だけの個性を輝かせること」が必要になります。集団の中に溶け込みながら、周りに流されず自分らしさを発揮する。これが「風の時代・水瓶座の時代」を生きるキーワードです。
SNSで何万人もの人が同じ情報を共有しながら、一方で個人発信のインフルエンサーが大きな影響力を持つ現代の姿は、まさに水瓶座的だといえるでしょう。集団の中で個が輝くということですね。
また、2020年には冥王星も水瓶座方向に向かいはじめ、「大きな変容」の星が近くに位置していたことも、このグレートコンジャンクションのインパクトを強める要素でした。
グレートコンジャンクションの影響は、すべての人に均等にかかるわけではありません。生まれた星座(太陽星座)によって、影響の強さや現れ方が大きく異なります。
最も影響を受けやすいのは、固定宮と呼ばれる4つの星座です。
- 🐂 牡牛座(4/20〜5/20):社会的使命・仕事の方向性が大きく変化。昇進や独立のチャンスが増える一方、傲慢さには注意が必要です。
- 🦁 獅子座(7/23〜8/22):パートナーシップを深く見直す時期。一時的な摩擦があっても、それは「より良い関係」を築くサイン。
- 🦂 蠍座(10/24〜11/22):家庭環境や、自分のルーツとの向き合い。深い部分での変化が起きます。
- 🏺 水瓶座(1/20〜2/18):グレートコンジャンクションが自分の星座で起きるため、まさに「人生の大リニューアル」が始まります。
活動宮(牡羊座・蟹座・天秤座・山羊座)の方は2020年までに大きな変化があった方が多く、グレートコンジャンクション後は新しいステージで実力を固める時期です。柔軟宮(双子座・乙女座・射手座・魚座)の方は比較的穏やかで、前向きな気持ちの変化や新しい趣味の発見が中心となります。
年代別の影響も見逃せません。45〜70歳の方は木星・土星の年齢域にあたり、グレートコンジャンクションの影響を特に強く受けます。45〜57歳が木星の年齢域、57〜70歳が土星の年齢域です。50代・60代の方がグレートコンジャンクション前後に大きな転職・独立・ライフスタイルの変化を経験した方も多いのは、こうした占星術的な背景があるためです。
影響を活かすポイントは「過去の棚卸しと未来へのアップデート」です。たとえば、百貨店で20年間美容部員として働いた経験を持つ人がコロナ禍で職を失ったとしても、「美容の知識・スキル」という強みを持っています。その強みをオンラインや動画発信に転換することで、新しい時代の仕事につなげられます。このような「過去の実績 × 新しい手段」の発想が、風の時代の開運スタイルです。
参考:12星座別グレートコンジャンクションの影響(星読みテラス)
https://sup.andyou.jp/hoshi/great_conjunction_2020_1/
ここでは、多くの解説記事ではあまり触れられていない独自の視点をお伝えします。それは「占い好きの人が風の時代に陥りやすい落とし穴」についてです。
風の時代・水瓶座のキーワードとして「個性を大切に」「自分らしくある」という言葉は多くの占星術師が語っています。しかし、占い好きの方に多いパターンとして「個性が大事とわかってはいるけど、何が自分の個性かわからない」という悩みが生まれやすいのです。これは認識のギャップです。
これがデメリットになります。
水瓶座エネルギーは「みんなと違うこと」を強調しすぎると、逆に「みんなが言う個性の出し方」に流される皮肉な現象が起きます。「〇〇すべき」という正解探しをやめ、等身大の自分を認める作業が必要です。
具体的には、「自分の好きなこと・得意なこと・他の人に感謝されたこと」を3つリストアップするだけで十分です。このリストが、風の時代における「個性の棚卸し」になります。
占星術的な視点で加えると、自分の出生チャートの「太陽星座」「月星座」「アセンダント(ASC)」の3つを確認することが有効です。
- 🌞 太陽星座:自分が輝こうとするテーマ・方向性
- 🌙 月星座:本能的な反応・感情の安心パターン
- ⬆️ アセンダント:外の世界に向けて自然に表現される自分像
この3つの組み合わせを知るだけで、「自分の個性はどこにあるのか」がぐっと明確になります。たとえば「太陽星座は山羊座(目標志向)・月星座は蟹座(感情豊か)・ASCは双子座(コミュニケーター)」なら、「目標に向かって感情を大切にしながら人に伝えること」が自然な個性の方向性です。
無料で出生チャートを調べられるサービスも複数あります。まずは自分のチャートを1枚確認することが、風の時代の最初の一歩になるでしょう。
グレートコンジャンクションが幕を開けた風の時代は、「正解を探す時代」ではありません。自分の内側から湧き出る答えを信じる力が問われる時代です。それがまさに、水瓶座が私たちに問いかけていることなのかもしれません。